第12話 西川ミナミの存在をしる。
10月、神無し月
半年が経過する。
穂乃香の再婚禁止期間が終わった。
あれから何事も無かった様に
篤志はやってくる。
志穂の6ヶ月検診も有給を撮ってくれて2人で行った。
「穂乃香、今日買い出し
分かってる。」
「うん。」
姉さんと呼ばれたムカつきは
あるが、篤志もホントの父親じゃ
ないと穂乃香が言った言葉も
棘のように篤志の胸に
刺さっているのだろう。
そんな傷は時間しか癒せない。
今は2人の時間を重ねて行こう。
話合ってそう決めた。
冷蔵庫にメモを貼り付け
ペンをマグネットに着けて
無くなりそうと感じたらその品を
チョチョイと書いておく!
買い出しはそのメモに沿って
買い足ししていく。
背の高い篤志が志穂をおんぶして
サッサと紙に書いたものを
籠に入れていく!
しかも感染予防の為オープン1番に
入店、1週間の買い物
必要なものをパパパとカートに
入れていく。
「Σ(゚д゚;)ハヤッ...」
食材を買い込んだら
次は赤ちゃん商品のある場所へと
移動、紙オムツ1週間分
ミルク、消毒液、服を買い込み
サッササッサ
カートに乗せて駐車場へと
移動。
「穂乃香、化粧品とか
穂乃香の欲しいもの買って来なよ
俺は車で志穂といるから
あんまし志穂、連れて
回れ無いからさ!」
「はい。コレ」
篤志はカードを手渡した。
「えー大丈夫よ
これ以上迷惑かけれないし
自分のは自分で買う
それに又10億?
って言われたらねぇー
ちょっと待ってて
すぐ行ってくる。」
そういうと穂乃香はパタパタと
走り出した。
「チエッ
ママは執念ぶかいのか?
志穂は似るなよ!
頼むぞぉ~」
志穂のほっぺをプニプニしながら
篤志は志穂に呟いた。
”うきゃぁ” ”うきゃぁ”
志穂はニコニコ上機嫌。
勿論篤志も上機嫌、
軽い風を巻き上げながら
穂乃香が車まで帰って来た。
篤志は籠いっぱいの穂乃香の
買い物を見て( ⊙⊙)!!
「女って大変だな‼
化け道具?」
「ん?なに?」
ジロリ穂乃香は篤志を見る。
「いや何でも無い、遠回りして
帰ろう、公園の近くとかさ‼」
「賛成‼」
キャウキヤウキャウ志穂も賛成
気持ち良い風が通り抜ける
春には爛漫な花をつけたさくらも
木々は赤く黄色くなり始め
街を彩り出す。
寒い冬が来る事など信じられない
くらいノンビリな小春日和
「なぁー穂乃香」
「ねえ篤志」
「ん?何?」
2人はハモって顔を見る。
ꉂꉂアハハハ
2人は顔を見合わせて笑った。
「お先にどうぞ‼」
「いやいやいや篤志から
ド━━━━━ゾ‼」
「じゃあさ、ウン、コホン
志穂が一歳になったら
引越さない?
俺と住まないか?」
「え?ホントに‼」
「うん。」
「ありがとう嬉しい‼」
穂乃香は本当に嬉しかった。
「で‼
穂乃香の話はなに?(笑)」
「ああ、 イイノ忘れた笑笑」
穂乃香も毎朝毎晩通って来る篤志
そして穂乃香と志穂が寝た後
こっそり帰って行く
そんな篤志を心配して
朝か夕方かどちらかでいいよ。
土日祭日はゆっくり休んで
って言いたかった。
でも一緒に住むならそんな
心配はいらないか‼
穂乃香はそう思ってしまった。
どうせ一緒に住むのなら
早くてもいいなって。
そして10月 があっとゆう間に
過ぎ慌ただしい、年の瀬を前にした
11月
篤志は相変わらずの通い彼氏を
やっている。
穂乃香は泊まってってとか
恥ずかしくて言えない🙊
"もう、ヤリたいと言っているようで
言えない🙊
「あれ?幾多さん?」
会議が終わり退室しょうとした時
後ろから声をかけられた
振り返った篤志が見た人物は
前の支店にいた新人三人の
たしか?たしか?たしか?
「えっと、君はたしか・・・」
サラサラ、ストレートヘアの
ミナミは人懐こい笑顔を見せて
「ご無沙汰しています*ᴗˬᴗ⁾
幾多課長、私西川ミナミです。」
「あ━━━やっパリ‼
どうしてココに?」
「私、秘書検定持っていまして
移動になったんです。
今秘書課にいまして多田部長に
呼ばれて付いてきちゃいました。
コッチの本社に移動をお願い
してるんです。」
「そうなの?
ぶっちゃけあの変な女は?
佳奈だっけ?
丸々しちゃってビックリしたよw」
「ああ、坂口係長と結婚してから
雪だるまの様に太りましたね
なんか係長甘いの、辛いの
油っこいのが大好きらしいんですよ
毎日毎日朝昼夜そんなんバッカリ
食べてますし、貫禄ですよ
2人ともクスッ」
「う━━━ん?
ちょっと陽仁先輩が心配だな!
その内身体こわすぞ!!」
「皆言ってますよ
前の課長いや、係長の前の奥さんの
管理が良かったんじゃないかって
服もパリッとしてたし
カッコよかったですよね
今はヨレヨレの背広で
お腹ド━━━━━ンと出てますし」
「そ、そっか‼
確かに・・確かにだな!!」
「それに幾多さんも
最近カッコ良くなったって
あの佳奈も狙ってますよ
私心配だなぁ!」
「ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙アイツが
ナイナイあんなぶりっ子
趣味じゃないよ(笑)
ꉂꉂあははは
勘弁してくれヨ‼」
「あの、私と連絡交換しませんか?」
頬を赤らめてそう言ったミナミを
断れ無くて
連絡を交換した。
「じゃあ私はコレで‼」
会議室から付き添いの部長が出て
来たのを見計らうと西川は頭を下げて部長の方へ歩いて行った。
「おう、またな”」
俺は部長に頭を下げると西川に
手を振った。
俺はあの三人を思い出しながら
企画課へと戻った。
企画職には商品企画
宣伝広告企画
営業企画がある。
自社商品のマーケティングを
広める為色々策をねる。
クリスマスにかけて最後の
追い込みにはいる。
クリスマスケーキは注文が殺到し
早めの予約を開始した。
早めの注文にはサービスを付け
売上は思った以上で売上は上場
人気パテシエに協力をお願いした
だけの事はある。
ジュエリーは、クリスマス
プレゼント、ターゲットは
恋人のいる男性狙い
色々試行錯誤で今が旬のアイドル
を検討中
今から忙しくなる。
「綾瀬‼」
エレベーターに乗り込もうとした
綾瀬が振り返る
「幾多さん」
「聞いたよ、結婚するんだっけ
おめでとう。」
「ヤダ、噂ってはやいですね‼
取引先の人なんですけど
イケメンでいい人なんですよ。」
「そうかぁ良かったな‼」
「まあ
女は願われて嫁に行くのが
いいみたいですから
暫く仕事を休んで
また帰って来ます。」
「とゆう事は授かり婚か?
やるなぁ幸せになれよ」
綾瀬は少し頬を赤くして
頷いた。
「あ、そうそう幾多さんのいた
前の支店から誰か入るみたいです。
たしか西川さん?」
「ああ、言ってたなぁ
たしか移動願いを出してる
って・・・」
「案外幾多さんを追いかけて
来たりして、モテますね
気を付け無いと女はその気に
なりますから
優しくしない事ですよ。」
「おいぃ、冗談でも怖い‼」
綾瀬はニコニコしながら
エレベーターで上がって行った。
ピコーン
お疲れ様です
11月10日より本社勤務です
よろしくお願いします。
「フフッ可愛いな‼」
ミナミからのLINEについ頬も緩む
「こちらこそ
よろしく、仲良くやろうな!」
そんな事があった夜
穂乃香がお茶を入れていると
志穂が泣き出した。
「いいよ。
俺が行く、志穂どーした。」
穂乃香がテーブルに目をやると
スマホがそのまま
開いてあった。
見るつもりは無かったけど
さあ見てくれと言わんばかりに
オ━━━━━━プンThe画面。
「か、可愛ぃなぁ?」ってなに?
「仲良くやろうなって、なに?」
「よろしくお願いします?って
なに?」
コレって付き合ってるの?
篤志は志穂を抱きながら
楽しそうにあやしている。
「あ、篤志ご飯だょ」
「おう、志穂ご飯ご飯」
篤志は離乳食の椅子に志穂を
座らせぴったんことくつっき
赤ちゃん用のスプーンを握った。
"”「ほらほらー志穂
どれ食べる。」
「キヤウキャウ」
志穂の前には野菜ペーストと
10倍粥
モグモグ、モグモグ食べる前から
お口は動く。
「志穂アハハハハもう口あいてる。」
スプーンでパク
ヨダレタラタラタラタラ
「篤志、変わるよ
ゆっくり食べて」
穂乃香は篤志の方へ行こうと
腰をあげた。
「残念でしたー
ほらほらー志穂はもう口が
止まらないみたいだよ。
俺の手抑えてるしハハハ」
「・・・」
「うん。」
「どした穂乃香?
ヤキモチ?志穂が僕にベッタリ
だから?
大丈夫だって穂乃香の
事も志穂は大好きだよ。
安心しなよ。」
(( ̄▽ ̄;;)ア、ハハハハ…
「志穂はね。」
「ん?なに?」
食事も終わり志穂も寝付いた頃
「穂乃香話がある。」
キタキタキタキタ━━━⤵
穂乃香はついにこの日が来たと
観念した。
「なに?」
穂乃香は静かにソファーに
腰掛けた。
篤志はテーブルの上のお茶を
飲みながら
「クリスマス商戦が
始まるから暫く来れないかも
穂乃香1人で大丈夫?」
「あ、ああぁそうなんだ
うん。
まあ、大丈夫だよ‼」
「帰り遅くなるし、志穂
起こすのも可哀想だし
暫く自分のマンション
に帰るよ。」
淡々と篤志は話し出す。
「うん。
夜中に帰るのも大変だし
志穂も扱い安くなったし
大丈夫だよ
ありがとう。」
「うん。
ゴメン‼」
「いいよ。
お仕事頑張ってね。」
「ああ、ゴメン。」
繰り返し謝るゴメンは何に対しての
ゴメンなんだろう。
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