記録 調査結果






大穴調査結果



 温度は氷河に近しい温度を計測。人が落ちるタイミングにその温度を下げる模様。なお、その原因は不明。またそのため、死体の状態は良好なものが多い。正確な死体数の把握は不可。下方に積み重なる死体は潰れており、原型は残されていません。また正確な年代も把握不可。推測としてはおよそ明治時代から定期的に積み重なったものと思われます。大穴の半分を死体で埋め尽くすとクッションの役割を果たすようになり、運が良ければそれ以降に落とされた人間は長時間生きていたと思われます。落ちた人間は、上層に落下すれば生存率が上がっていると思われますので、生存時間が長くなっていると推測されます。また、損傷の激しい死体も発見。人の歯形と一致。また無理矢理に千切った痕跡も存在しております。現状から導き出される結果としましては、大穴の底では殺戮もしくは殺し合いがあったと思われます。死因の多くが落下によるものではなく、打撲や多量出血。飢餓も見受けられます。また複数人の体内の中に体液が残されていました。大穴の上層部では横穴を発見。もう一つの大穴と繋がっていたことから記録と一致。またその横穴に関しましては、手掘りの形跡が残っていますので数年に掛けて穴を掘ったようでした。これに関しては奇妙であり、関係のあるものから分かりませんが、横穴は螺旋を描くように掘られていました。渦といった表現の方が合うかとも思われます。




調査結果 了

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