-3- 「はくせんわたり」

 道路に引かれた、白い線。


 横断歩道や停止線、道路の左右に引かれた白い線。


 その白い線の上を歩いている、影みたいな子どもくらいの大きさのイキモノがいた。


 そいつは白い線の上だけを歩いていて、決してを外れて歩いたりはしない。


 何をやっているのか分からないけど、何となくその動きには見覚えがあった。


 白線の上は安全地帯で、そこから一歩出たら死亡、そんな遊びを友達がやっていた。


 どうして白線の外に出たら死亡なのか知らないけど、決して白線から外れちゃいけないし、白線が途切れたら、別の白線に飛び乗るか、友達におんぶしてもらって別の白線に移るしかないらしい。


 きっとこのイキモノも、白線から外れたら「死亡」なんだろう。









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