ケモナーの月例大会!終

「はいそこまででーす!」


リーフと一緒に行動するようになり、さらに多くにプレイヤーから狙われていた中、ついに大会終了の宣言がフィールド全体に響いた。


「やっと終わったぁー!」


「ほんとお疲れ……」


「なんで名前公開なんかされなきゃいけないのよ……」


3人が背中合わせに座り込み、それぞれ愚痴を言う。


「そういえばリーフさん、あの変な弓って結局なんなんですか?」


フロスが気になっていたことをリーフに聞く。あの時は倒すことで頭がいっぱいだった為、奇襲を仕掛けてしまったのだ。


「私のことはリーフでいいよ? それでだけど……あの弓は磁力弓マグネットボウって言って、周りにある生物を一つに集められるんだ! どう? すごいでしょ! もちろん魔法も集めれるよ!」


「何それ……かなり強くない?」


魔法攻撃に対してはかなり強いだろう。最初から誰かとチームを組んでいたらトップも余裕だったのではないだろうか?


「いやー……結構使い勝手悪いんだよ? クールタイムとか。魔法一つ止めるだけなら対して時間とられないんだけど……フロスちゃん達に攻撃したくらいの規模になるとかなり長い時間使えなくなっちゃう。というかそれをいうならフロスちゃんのペット? 達もかなり強い……っていうかチート級じゃない? あれどんなスキルなの?」

「私もフロスでいいよ? 私の持ってるのはね、【動物愛護】って言うなんだ、まあ確かにかなり強いとは思うよ、強くて可愛いとかもうさいっこうなの……!」


「いいなー、スキルの取り方教えてもらえない?」


「いいよー! えっとね、森の中行って無抵抗の状態で魔物に50回倒されてみ? そしたらもらえるから!」


スキルの取り方を聞いた瞬間、リーフは固まった。


「ね、ねえ……もしかしていじめられたりしてない……?」


そして恐る恐る、という感じでフロスにいじめられてないか?と聞いた。


「何でそうなるの!? アリスもそうだったしミーナさんもそうだけど……そんなにおかしいかな?」


「「50回無抵抗で倒されるのはなかなかおかしいと思うの」」


フロスの疑問に二人が声を揃えて答える。


「酷くない!? ポチーっ! 二人がいじめる!」


二人から同時におかしい人認定されたフロスは癒しを求めてポチをモフモフし始める。


そんな茶番を続けていると彼女達の所に二つの箱ようなものが落ちてきた。


『今回組んだチームの人が映るように持っていてください』


箱の裏側にはそう書かれており、3人は指示通りに二手に分かれる。フロスとアリスが一緒に、そしてリーフは一人で映ることになった。


『はーい! 準備が整ったので結果発表に行きたいと思いまーす!!』


『第一位! カイン&プロメテウス! 総合ポイント数7258ポイント!』


画面に二人の男が映る。


「えっ? ちょっと、あんなドアップで映るの!?」


かなり大きいスクリーンにドアップで映し出された二人の男を見て、リーフは驚き、つい箱を捨てる。


「急にどうしたの?」


「だって……私一人で映るんだよ? 他の人は二人だったり3人だったり……その分アップされたりしそうじゃない?」


「多分大丈夫じゃないかな?」


『二位! リーフ! 総合ポイント数6838ポイント!』


その宣言と同時に、リーフの顔が大きなスクリーンを映り込む。


「あ、本当に大丈夫だった。意外に小さい!」


『何か一言お願いします!』


「え、あ……友達できて良かったです!」


『はい、ありがとうのざいました! 後おめでとうございます! 続いて第三位をフロス&アリス! 総合ポイント数6598ポイント!』


「「イェーイ!!」」


二人で映されたフロスとアリスは同時にポーズを取る。


『何か一言どうぞ!』


「「私たちも友達ができて良かったです!」」


二人で息を合わせリーフの方を見ながら言う。


「二人とも……ありがとう!!」


そんな二人のところへ、リーフはカメラも気にせずに飛び込んでいった。


『おっと、乱入者が登場! 大会2位のリーフさんです! なるほど……おめでとうございます! それでは続けて発表していこう! 第四位、 リーナ&アレン! 総合ポイント数6382ポイント!』


四位の二人は、少しだけ悔しそうな表情をしてスクリーンに登場した。そして一言の時間でも、次は一位を取ると宣言したようだ。


『さあさあ、最後の紹介だ! 第五位! レイン&ウィズ!! 総合ポイント数6128ポイント!』


四位の二人とは逆で、レインとウィズはすごく燃え切ったと言うかやり切った表情をしていた。


『これで順位発表は終了! ランクインした人には後日私たちからプレゼントをお送りするのでご期待ください! それではただいまを持ちまして、記念すべきASO第一回月例大会を終了します!!』


ナレーションのその宣言により、第一回月例大会は完全に幕を下ろした。


「「それじゃお疲れーっ!」」


「おつありーっ! また今度一緒にやろうね!」


フロスとアリス、それからリーフはフレンド登録をし、予定があった時は一緒にプレイすると約束してから、それぞれASOを後にした。

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