お風呂で…

終わった…。なんでこうなった。なんでいいって言った?俺のバカァ!


「準備できたよぉ!」


やばい。お風呂に入っとかなきゃ。


「ちょ、ちょっとまって!体洗うからそれまで待って?」

「やだ!私が洗ってあげる。」

「え、ちょ、それはさすがにダメじゃん。」

「しーらない。」


そう言って強引に入ってくる沙姫。


これって沙姫、裸だよな。前に胸は見てるけど、下は見てない…。考えるな!賢者賢者。


「あれ…見ないの?あ、ピュアだから見れないのか。」

「ぴゅ、ピュアじゃねぇし。」


俺だって男だ!振り返って見てやる!


「わぁ、えっちぃ。」


あれ?なんか、はめられた?見ないはずなのに振り返っちゃったよ?


沙姫の裸…。程よく膨らんだ胸、うっすらと生える陰も…やめろぉ!みるな!やめてくれぇ!すぐに目を瞑る。でも、頭の中にちらっと見た沙姫の裸が鮮明に思い出される。


「あれ、見ないの?ほら、好きになったらこの体いじくり回せるんだよ?」

「う、うるさい!」

「でも、ここは反応してるよ?」

「やめろ!いいから!体を洗うんだろ!」


賢者賢者賢者賢者賢者賢者賢者賢者賢者賢者。


おさまれ!なんとか収まってきたな。危ない。


むにゅう…。


あ…のぉ。胸が当たってる気がするんですけどぉ?


「な、何してるの?」

「胸で洗ってあげよっかなって。でもほらボディソープ取らないから取ろうとしたの。そしたら当たっちゃったね。」

「胸で!?手じゃなくて?え?胸で洗えるの?」

「え、手がいいの?おっぱいじゃなくて?」


逆になんで手じゃダメだと思ったんだよ。


「まぁいいや。」


程よい膨らみの間にボディソープを垂らしているのだろうか、一時静かな空気が流れる。


「…ん、これ…意外と気持ちいいね。」

「な、な、何言ってるんだ!?気持ちいい?」

「いや、ボディソープおっぱいにたらして、泡立ててたら意外と冷たくてさ。あ、興奮した?」

「してない。してないぞ。」

「そっかぁ…」


なんで少し悲しそうなんだよ。


「…ん…どう?気持ちい?」

「きもちいい。」

「んふ。でしょ?…ん……はぁ………んぁ」

「あのさ、えろい声出すのやめない?」

「え〜、やだぁ…」


絶対にんまりしてんな。分かるぞ、楽しんで声だもん。負けねぇ。俺は負けねぇからな。


「じゃあ次は前洗おっかな。」

「前は!俺が洗うから!大丈夫!」

「いいの?前もおっぱいでごしごししなくていい?」

「い、いい!てかキャラ変わってるから!あの少し清楚みたいなキャラどこいったの!」

「え、だってもうお母さんから聞いたんでしょ?私がエッチな女の子って。」


おい、絢香、あいつ!なんでだよ。酔ってたんじゃないんかい。しっかり覚えてるやんけ。しかも伝えるか?そこ。


「だ〜か〜ら〜、もう清楚やめるね?ガツガツ責めるから。」

「そうなのか、でも最後まではシないからな?」

「言ったからね?耐えなきゃダメだよ?」

「うっ。頑張るよ。」

「じゃあ、はい、後ろ終わり、前行くね?」

「な、おま、や、はぅ。」

「あ、横腹弱いんだ。いいね、弱点発見。」


絢香、俺これもたねぇぞ。いや、耐えるぞ。付き合ってすらないのに責任は取れないからな。いや、もう付き合ったらいいのか?いや待て待て、いいのか?エロに流されて付き合うのか?ちゃんと向き合え!


「じゃあこっち向いて?おっぱいで洗えないからさ。」

「は?」

「あぁもう!じゃあ私が行くね?」


そう言って前から俺に跨る沙姫。いやいや、刺激が強い…。


気づいたら俺は鼻血を出して倒れていた。


「え、嘘でしょ。やばい!」


そんな声が意識が途切れる直前に聞こえた。

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