シアスタから師匠に向けた近況報告

師匠へ




 師匠、元気ですか?私はとっても元気です!!


 旅を始めてから初めて手紙を出しますね。とっても忙しくて出す暇なかったんです。本当に忙しかったんですよ!!


 マザーファングボアに追いかけられたり、内緒ですけど邪神の眷属と戦ったり。嘘じゃないです本当です。


 でも心配しないでください。私にはとっても強い仲間が出来たのでそんなことへっちゃらです。ちょっと常識はずれですけど、ものすごく強い人たちなんです。名前はイキョウさんとソーエンさんって言います。


 パーティ名も決めましたよ。その名もインフィニ・ティーです。優雅でカッコイイですよね。皆で決めたんですよ。


 私、今まで何でも一人で出来るって思ってましたけど、そんなこと全然無かったです。旅に出てそれを思い知らされました。旅に出て本当に良かったです。師匠、ありがとうございます。


 師匠は知ってますよね。私は今まで氷精郷で他の子達よりもダントツで魔法が得意で勉強も出来ましたから、ちょっと有頂天になっていたようです。でも、外の世界は広いんですね。私、びっくりしました。


 もしかして、師匠はこれを見越して私を旅に出したのですか?






 旅のおかげで私は新しい目標が出来ました。それは、もっと強くなって、師匠を超えるような氷の精霊になることです。


 旅に出る前は、師匠と同じくらい強くなって氷精郷に帰ってくるって言いましたけど、目標変更します。


 見ていて……手紙を読んでいてください。すぐに師匠に追いついて、追い越して見せますから。








 それと、悩みが出来ました。私の仲間はとっても強いです。本当に強いんです。




 




 手紙に素直な私の気持ちを書きます。


 私はもっと強くなりたいです。お二人に並べるような力を私は持ちたいです。


 私にはマザーファングボアに立ち向かえる覚悟あっても、力はありませんでした。足りないのは力なんです。私自身の力が足りなかったんです。私はもっと強くなりたいです。




 だから強くなります。シアスタとして、何者にも負けないくらいに強くなります。師匠を追い越すくらいに強くなって見せますから。




 ごめんなさい。手紙の内容を読み返してみると色々ぐちゃぐちゃで読み辛い内容になってしました。


 でも師匠には、今書いてる私の感情のごちゃごちゃ具合を知って欲しいのでこのまま手紙を送ります。


 いつか帰る機会があったら、この手紙に収まらないくらいの私の話を聞いてくださいね!!


 師匠の大好きなお酒を飲みながら聞いてもいいですよ。私、退屈なんてさせませんからね!!




 私は元気ですから、師匠もお元気でいてください。




                                    シアスタより

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