無計画なオレ達は!! ~VRMMOをやっていたら異世界に飛ばされたからオレは仲間を探したいだけなのに…どうして碌な目に会わないんだよ…~

ノーサリゲ

第一章-始めまして異世界-

第1話 真っ白ゴスロリの独白

 私ことシアスタは何を間違ったのでしょうか。


 師匠から旅に出されたときに断らなかったこと?薬草採取だからと油断して準備を怠って森に入ったこと?初めての実戦だったこと?


 私の目の前にいる強大なモンスターは、少し前に魔力の波動を感知してからは動こうとはせず、別な方向を見ています。そっちには何がいるの?そっちに行っていいよ。行ってください。


 私は今涙が止まりません。視界がぼやけないようにするのが精一杯です。


 師匠は氷の精霊は興奮すると、身体が解けて泣いてしまうのと言っていました。でも私は氷の精霊の中でも泣き虫なんだと思います。だって嬉しくても悲しくても怖くても楽しくてもすぐに涙が流れてしまうから。周りは泣いていない時ですら泣いていました。涙が勝手に溢れてしまうからです。 


 私は今日、初めて冒険者になりました。ですが、以前から修行をしていたので大抵のことは一人で解決できると思っていました。


 轟音が森に響いて少し経った後くらいに遭遇してどれくらいの時間が経ったのでしょうか。私は奮闘しました。でもダメでした。


 死にたくは無いです。ただ、死んでしまうくらいなら一矢報いてから死んでやります。


 今がチャンスです。モンスターに隙があります。ここしかない。


 私が今放てる最強の魔法の詠唱を準備をします。私の氷魔法は通じるか分かりません。足止めも攻撃も通用しませんでした。だから最後の望みをかけて最終手段の禁断魔法を使います。


 そう決意して詠唱を始めようとしたとき、目の前に謎の影が二つ現れました。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る