第12話

じんは玄関で私にキスをした。

ずっと会いたかったと耳元で囁いてハグをしてきた。


嬉しいよじん。私も会いたかった。


『あい、意外と早くきてくれて嬉しい』


「今日2限までだからすぐきちゃった」


『お昼はどこかで食べたの?』


「ああ、まあ、うん。友達とご飯食べてたよ」


『そっかあ』



じんの部屋に入るとお酒の缶と焼きそばの容器が置いてあった。部屋は換気されてないみたいでちょっぴり空気が濁ってる。


「じん、ちゃんと片付けしたの?」


『あ〜ずっと寝ててさ、それに昨日までインターンだったから全然家のことはやってなくて』


「そっか〜インターンお疲れ様。そりゃあできないよね忙しかったもんね」



なるほど。これは前回と同じパターンだな?

前回も同様片付けがなっておらず私が片付けをした。そのあいだ彼は手伝いもせず私にちょっかいをかけてきていた。


また今回もそんな感じか。


まあ、ずっとそうじゃなければ文句もない。

まだ2回目だし。



『あい〜ごめんね?なんでもやらせちゃって。』


「いいよ」


『あいには本当にお嫁さんになってほしいな』


「‥え?」



お嫁さん??



『あいは主婦に向いてるよ〜』



主婦??







え、私ってじんと結婚するの?

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