第9話

「勇気、私今日帰る」


『は!?昼一緒に食べよって言ったじゃん』


「ごめん。財布忘れてた」


今日は本当なら勇気とお昼を食べに行く予定だったのだが、あいにくおうちにお金を置いてきたようで‥


スマホの中にお金入ってるかな?あ、22円しかないや。


「ごめんね勇気。」


『いやいいよ。奢るから行こ』


優しいなー勇気は。


勇気とご飯に行ってること、勇気という友達がいることはじんは知らない。

勇気とはやましいこともないしただの友達だから言う必要もない。



それに、勇気に彼氏のこと、言ってない。



大学の近くに大きい喫茶店がある。

いつもは購買で済ませているのだけど、どうしても勇気が行きたいと言うので今日は特別。


『特別って時に限って財布忘れるなよ〜』


「ごめんってば!」



勇気は私より15センチ高い。

私は160。勇気は175センチ。

ちょうどいい高さ。


一方じんは168センチ。ヒールは絶対に履けない。彼のプライドが許さなそうだから。、



勇気と隣に歩くとヒール、履けそうだな。



「わ!やっぱりここのエビフライハンバーグ美味しい!」


『だろ??絶対うまいと思ってたんだよ』


「勇気さすがじゃん」



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