真夜中のあさがお

@aoi_2021

エピローグ

あいつの事は未だによく分からないことだらけだ。

それでも夏の眩しさに目を閉じれば、いつでもあいつの記憶が微かにまぶたの裏に浮かぶ。

太陽の明るさに包まれた朝顔のツルをひとつ摘んでは退屈そうに空を見上げていた。

ラムネのビー玉越しによく夏の風景をながめていた。

暑いからとチョコミントのアイスを片手にコインランドリーに入り浸っていた。


いつだってあいつの背景には夏がいた。

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