主人公の横、いいですか

@kekumie

第1話横、いい?

その黒髪の男の子はいきなり去っていった。

ただ一つ「お前が嫌い」と言って俺に別れを告げてきた。


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「あぁ眠たい」

俺はそうつぶやきながら背伸びをする。

そして右のクローゼットには黒い制服がかかっている。

「そういえば今日から高校生か。めんどくさいなぁ」

そう思っていることを吐きベッドから起き上がる。

そして朝の用意をして、家から高校に向かった。


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学校で自己紹介があった。

そして、その自己紹介のせいで俺のはトラウマを覚えることになった気がする。


スポーツ系のような三十代の先生から自己紹介をするようにと言われた。

名前と出身中学をいうだけだと思ったら

「あっちなみに、得意な教科と教えてほしい教科、そして一発ギャグをやるように」

その瞬間、俺の背筋がピンとなった。

中学校でも見た陽キャたちはわいわい騒いでいるが俺みたいな陰キャからは絶望的な宣告だった。

一発ギャグは滑ったら終わる。

そう思いながら必死に考えていると前の人が一発ギャグで盛大な笑いをさらい、そして俺の番が回ってきた。


「得意な教科は社会、教えてほしい教科は道徳です。

今から一発ギャグをします」

そして俺は一発ギャグを始める。滑る予感しかしない一発ギャグを

「私難波に住んでたことがあるんですけど、その時思ったんですよ。

難波にナンって何個あるんだろうって」

クラスの人全員の反応はすごかった。

すごいほど、静かだった。

そして先生が気を使ったように

「次の人に行きましょう」

と言ってくる、先生、お前のせいでこうなったんだからな。

そんなことを思いながら、友達出来ない気がする。そうも思った。


「はぁ」とため息をつきながら放課後の先生の話を聞く。

そして最後に

「ちゃんと部活届を出せよー、そして今年からeスポーツ部ができた。決めてない人は入ったらいいんじゃないか?」

そう適当そうにいいながら帰りのチャイムが鳴った。そしてみんな帰っていく。友達と話しながら。

「はぁ」と何回やったかわからないため息をつきながら俺は帰路につく。

とぼとぼアスファルトの道路を歩いていると、後ろから肩を叩かれた。

後ろを振り向くと茶髪の青年が居た。

「お前叩く威力高いからやめてくれ、この前風呂はいった時ひりひりしたんだぞ」

そういうとその青年は笑いながら

「いやそれはごめんごめん」

そうまったく反省の色のない顔をしながら言う。


この青年、三日月 薫は中学校からの知り合いで結構の仲良しだ。

毎日一緒にゲームをするぐらい仲良しだ。

そしてこいつ、結構イケメンでグループでいえば俺とは逆の陽キャだ。

でもそんなことは俺も薫も気にしていない。


「尚哉、今日もあれしようぜ、TGS」

薫は俺の名前を呼んでゲームを誘ってくる。

ちなみにTGSとはトラップガンシューティングというゲームの名前で、いま世界中で大人気になっている。

銃で撃ちあうFPSなんだが、他のゲームと違うことが一つある。

それはトラップの数が物凄く多い、地雷などはもちろん。相手が踏んだら相手がランダムの場所にテレポートされるトラップもある。

そして薫の誘いに

「おk」と二文字で返した。


家でモニターを見ながら薫と通話をしているときにきになった質問をぶつけてみる。

「そういえば薫ってどの部活に入るんだ?」

「俺は、eスポーツ部に入るよ、別に他に入りたい部活もないし」

「そうなのか、まぁ俺も入りたい部活ないし入ろうかな」

そうして。入る部活が決まった。


>>>


今日から1年生も部活が始まるので俺は放課後になり、部室に行ってみる。

そしてドアを開けるとすでに五人もいた。顧問の先生はいないようだった。

そして一人、もうあったイスに座っている薫がドアを開けた俺に手を振ってきた。

俺は引くタイプのドアを閉めて薫のほうに向かう。

そしてほかの四人は、クラスで見て事のある少し茶髪かかった黒髪の幼い顔の女の子、黒髪で整った顔つきの女性、小学生と言われても信じてしまいそうな身長の女の子に紫の髪の女の子の一人だ。

その四人はそれぞれ、難しそうな本を読んだりぼーとしていたり、薫のほうをずっと見ている者や、それぞれだ。


俺は気にせずに薫のほうに向かう。

そして「横、いい?」と聞いて薫の隣にある椅子に座ったのとほとんど同じタイミングでいドアが開いた。

そしてそこには若い男性の先生が居た。

先生は入ってきて

「これで全員かな?」

と俺たち全員をみてそう言う。

そして、俺のトラウマが蘇る自己紹介をするようにと言ってくる。


そして一番左にいる薫から反時計回りに自己紹介をしていく。

「三日月 薫です よろしくおねがいします」

という簡素な自己紹介が終わり薫が席に着く。

そして俺の番が来た。

「佐藤」

苗字を言い名前を言う

「きゃたでs」

噛んだ。しかも普段では絶対しないような噛み方をした。

だいぶ恥ずかしく、耳が熱いがなにもどうじずにもう一回名前を言おうとする。

「ぷっ」

誰かが抑え気味に笑った。

声の発信源を見てみると隣にいる茶髪の幼いクラスメイトだった。

その笑い声によってより恥ずかしくなったが気にせずにもう一回言う。

「健太でゅs」

もう一回噛んだ。なんだこの舌誰かにコントロールでもされてんのか。

「ぷはは」

また笑い声が聞こえた。抑え気味の

また隣にいる人だった。

笑うんならもう抑え気味じゃなくて普通に笑ってくれ。

「健太です」

そして今度はちゃんと嚙まずに言い席に着く。耳が焼かれたみたいに熱く、火みたいに赤い。

そして俺が座るのと同時に隣の子が立ち上がり自己紹介を始める。

「樋口 楓でぇs」

そして噛んだ。

そしてその瞬間俺の中にある謎の悪心が笑ってやれと呟いて気がした。

そして「はっはっはは」と笑った。

そして笑った瞬間隣の子 楓さんが上から睨みつけてくる。

「ごめん」と誰ににも聞こえないような声で小さく言う。

そして楓は少し耳を赤くしながら席に着いた。

そして次からは誰も嚙むこともなくスムーズにいった。

楓の次は身長はぼくより小さいが楓よりは大きいぐらいの整った顔立ちの女性だった。

「実花坂 朱莉です」

そして次は黒髪の整った顔の女性

「有坂 美香です よろしくお願いします」

そしてこれで自己紹介が終わったと思ったら部室のドアが開いた。

そしてそこには青髪の明るそうな顔の女の子がいた。

「あっすみませんちょっと遅れました」

と少し申し訳程度に頭を下げて入って椅子に座る。

「今自己紹介してるからお願い」

と顧問の先生が言う

「宮坂 愛花です よろしくおねがいします」

と明るく自己紹介をした。


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