ごめんよジュン
どうする?違うスマホ契約してとかやりすぎだよなぁ.....気が引ける。
『おーいっ美姫 ずっと無視かよー』
あぁぁぁ こっちもどうするよ。
.......腹減ったなー。コンビニ行こっ。
『ここに居るからな!返事しろ』
マンションから出てメッセージ見て固まった
写真......うちのマンションの前の写真
え?来た?ジュン えーーーっ!!
「あれ?みきさん?」
うわあ.........。
「あ ジュンさん。」
「ここに住んでるんですか?」
そーなりますわ。質問。そりゃそうです。
だって明らかにジャージですから、わたし。
「はい」
「ここ美姫も住んでるんですよ!えっ凄くないですか」
おいおいっテンション上がりすぎですから。
どーしよ。
今更知り合いですも変だしな、姉ですは名字違うし名前一緒だし、駄目だ 策士じゃないわたしは停止。思考停止。
「あの、連絡先また教えて下さいね。......じゃ」
あ、なんかジュン......悲しかった?
わたしの無言が、冷たかった?
美姫からはこうするしかない.....しばらくはドロンさせてくれたまえ。
『わるいっおいら旅に出るわ、しばらく。行き先はきかないでくれ。あばよ、友よ。また近いうちに』
『は?頭おかしくなったのか もしかして振られたとか?』
『うるさいっ。今はほっといて』
よし、明日仕事帰り、格安スマホ契約しよう。
+++
オフィスで歩いて上司のデスクに向かうだけでチラチラ視線を感じる.......。
―――――つるんっ スッテ―――ンッ
わたしは盛大に転んだ.... 誰だよ、水でもこぼしたか?つるつるだぞここ!ここらへんよー!いやヒールに慣れてないだけか........。
「いってぇーッくそ」
あっ くそって言った?わたし今。言ったな.....。
「大丈夫?」
「あっはい ははは」
絶対今パンツみえたよな。絶対。今日のパンツはなんだっけ。わたしは履いたパンツの色も覚えてない女
「....大谷さん 今日、暇?」
「今日は....暇ではないですけど....仕事ですか」
「いや。そっか、そうだよね。じゃ明日は?ごはんいこう」
パンツ見たかもしれないのにさらっと誘うこの人はそう、上司の佐田さん。
現代ザムライ。
この人だって男前な甘いマスクしといて、絶対そこら中の女食い散らかしてんだろっ!
フンッ誰がいくか。食事なんて。
「はい 明日なら」
わたしはイケメン、男前に弱かった。
仕事がおわり、スマホ契約しに
「0円の機種ってありますか?」
「他社からお乗り換えですか?」
「のりかえません」
「ご新規ですね。ありがとうございます」
わたしは、子供が持つのかよっていうくらいの小型スマホを0円で契約した。
月額数百円くらいですむ。Wi-Fiありゃね。
そして、悲しい顔してたジュンに連絡した。
ゴメンよジュン。今からちょいと嘘ばっかりつくけど、ゴメンよ。
『こんばんは。みきです。小谷のほうです。先日はありがとうございました。』
『みきさん やっと連絡!ありがとうございます。
早速ですけど食事誘っていいですか?仕事は不定休なんですが、今週土曜日とかいかがですか。』
はやっ!返信も誘うのも光の国の戦士かよ!はやっ!
これはダメ出しが必要だな.....。
『はい じゃ、土曜に!』
やべーちょっと面白くなってきた。わたしのいたずら心に火がついたのだった。
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