恋人以上、友達未満

ハリネズミ

prologue

街を歩いていて、懐かしい匂いにふと出くわした。


嗅覚というものは記憶と一番密接に結びついているものらしい。


そういえばそんなことを歌っていた曲もあった。





そんな頭の中の考えとは裏腹に、



口の中に広がるのはときめきの溶けた甘酸っぱさか、



それとも落胆のため息が混ざったほろ苦さか。

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