Hayato Sumino with String Quintetー夢が現実になる至福のひととき
先日、2024年9月2日(月)、東京オペラシティコンサートホールで開演された新世代アーティストとしてご活躍の若き天才ピアニスト、Cateenこと角野隼斗さんのピアノリサイタルコンサート"Hayato Sumino with String Quintet"を聴きに行ってきました。
角野隼斗Official Fanclub 8810 presentsのこのコンサートチケットはファンクラブ限定での申し込み、抽選の結果、当選し、入手することができました。2024年7月14日(日)、13,000人の観客を動員した日本武道館単独ライブ公演のチケットは入手できず残念でしたが、今回は先行予約で当選した時点からコンサート当日までずっとドキドキしながらの日々を過ごしましたし、西新宿にある会場の東京オペラシティホールも初めて行く場所だったので、迷わないようによく調べ、早めに会場に到着した時には3階の入口前のフロアはすでに長い行列ができていて、内心、改めて驚きの思いもよぎりました。私の席は舞台近くの2階席で、舞台を斜め上から見渡す感じの距離感というのもなかなかワクワク感があり、開演前からこの席に座れる感慨の思いでいっぱいでした。
私がピアニストの角野隼斗さんに注目するようになったのは、コロナ禍の2021年10月にワルシャワで行われた第18回ショパン国際ピアノコンクールでの演奏をYouTubeで視聴したのがきっかけで、3年程前に時を遡ります。それ以前から角野隼斗さんは、2018年「ピティナ・ピアノコンペティション」特級グランプリを受賞し、2021年7月時点でYouTubeの登録者数がすでに77万人を超え(2024年9月時点で136万超え)、TV番組「情熱大陸」でも紹介され活躍の場を広げていたのですが、それまで知らなかったのが不思議な程、みるみるうちに角野隼斗さんの演奏に心惹かれていきました。第18回ショパン国際ピアノコンクールでは角野隼斗さんはセミファイナリストとして3次予選まで進み大健闘。本選2位に選ばれた反田恭平さんや4位の小林愛美さんと一緒に日本人ピアニストとしてその名を刻み、歴史的快挙を成し遂げました。以来、FacebookやX(Twitter)でもフォローするようになり、YouTubeで多数配信されている演奏動画の情報が届くようになり、子どもの頃ピアノの発表会で弾いた "Twinkle Twinkle Little Star"(「きらきら星変奏曲」)を聴いた時には角野隼斗さんの才能溢れる素晴らしいアレンジ力に感動し、すっかりファンになりました。
やがて、角野隼斗さんの活動拠点のニューヨークでのクリスマスのソロLive配信をはじめとした素晴らしい演奏動画を聴いているうちにコンサートへ行きたい気持ちが募っていきました。折々で連絡を取り合っている親友とも話題になり、私以上に多忙の親友が「二人で一緒にコンサートに行きたいね」と伝えてくれたことがきっかけで、具体的にコンサートに行く計画を考えるようになりました。一躍時の人でもあり、大人気アーチストの角野隼斗さんのピアノコンサートに行くには一般販売でチケットを入手するのは到底無理で、ファンクラブに入らなければならないことを知り、ファンクラブに入会。また、推し活の一環としてYouTubeチャンネルメンバーに登録し、メンバー限定のCateen Lab(かてぃんラボ)を視聴。実家の母の健康管理のことを意識しながらスケジュール調整し、eplusから届くお知らせメールの先行予約に申し込んで、抽選結果が外れた時にはがっかりしましたが、めげずに申し込んで、晴れて当選結果が出た時は嬉しかったです。ただ、今回はファン限定の特別枠だったから当選したので、チケットを入手できたのは私だけ。親友と一緒にコンサートに行ける日はいつ訪れるかわからないのですが、いつか二人分のチケットが当選するといいですね。
こうして、晴れてコンサート会場東京オペラシティコンサートホールの席に座ることができましたが、母の病状が落ち着いていて見守りを娘の一人にお願いできたり、家族の協力があったからこそ実現できたことでした。会場に訪れていたファンクラブのメンバーの顔ぶれも同年代の女性が多かったことも改めて驚いたことの一つでした。
コンサート会場の入口で渡されたプログラムに開示された当日の演奏楽曲とString Quintet(弦楽五重奏)のメンバーはこちらです。
Program
かすみ草(作曲;角野隼斗)
短編アニメーション映画「ファーストライン」組曲(作曲;角野隼斗)
追憶 弦楽五重奏版(作曲編曲;角野隼斗)
The Last Emperor(作曲;坂本龍一、編曲;篠田大介)
楽譜協力;題名のない音楽界
ピアノ協奏曲第2番ヘ短調Op.21 弦楽五重奏版(作曲;ショパン)
String Quintet
Violin;成田達輝 (Tachiki Narita)
Violin;石上真由子(Mayuko Ishigami)
Viola; 鈴村大樹(Taiki Suzumura)
Cello; ルドヴィート・カンタ(Ludovit Kanta)
Contrabass;ダニエリス・ルビナス( Danielis Rubinas)
開演時間になると、黒のフォーマルスーツ姿の角野隼斗さんが現れピアノの椅子に座り、一緒に現れたヴァイオリン奏者の成田達輝さんとチェロ奏者のルドビィート・カンタさんがピアノの側に設置された椅子に座り、演奏が始まりました。「かすみ草」はドラマのテーマ曲として扱われているイージーリスニング風の繊細で美しい楽曲で、会場はあっという間にピアノとヴァイオリンとチェロが共鳴する優しい旋律に包まれていきました。
演奏が終わると角野隼斗さんが会場に訪れたファンに向かって軽く挨拶した後、ヴァイオリン奏者の石上真由子さん、ヴィオラ奏者の鈴村大樹さんが加わり、短編アニメーション映画「ファーストライン」組曲が演奏され、弦楽器それぞれが奏でるピュアで瑞々しい物語の世界に包み込まれ、会場は音が編み出す物語の空気で満ち溢れていきました。
さらにコントラバス奏者のダニエリス・ルビナスさんが加わり、「追憶」の演奏が始まりました。「追憶」は角野隼斗さんがショパンにインスパイアされて作曲した楽曲で、心の琴線に触れる旋律が印象深いですが、今回は弦楽五重奏用にアレンジされていて、さらに心の深いところに共鳴するような響きが演奏されたと思います。
その後、メンバー紹介とブログラムの楽曲を演奏することになった経緯など、トークタイムの後、故坂本龍一氏作曲の「ラスト・エンペラー」の演奏が始まりました。映画『ラストエンペラー』(1987年公開)のテーマ曲のこの楽曲は坂本龍一氏が日本人として初のアカデミー賞作曲賞を受賞した曲とした代表的楽曲ですが、広く壮観な中国大陸を喚起させる曲想は世界中から愛され、称賛されましたが、角野隼斗さんが敬愛する音楽家坂本龍一氏への思いが込もった選曲で、世界を展望する若々しく豊かな印象が広がりました。
最後はショパンのピアノ協奏曲第2番ヘ短調Op.21弦楽五重奏版。ショパンのピアノ協奏曲第1番については角野隼斗さんはN響とも共演していますし、第18回ショパン国際ピアノコンクール本選に残ったピアニスト達の演奏も素晴らしく、よく演奏されている楽曲ですが、ピアノ協奏曲第2番はマエストーソ - ムォデラート(Maestoso - Moderato)、ラルゴ(Largo)、アレグロ・ヴィヴァーチェ(Allegro vivace)の三楽章構成の美しさと繊細さが際立ち、クラッシックの奥深さを味わえる楽曲で、ピアノと弦楽器のそれぞれの個性が生かされた室内楽風の演奏に聴き入りました。
演奏が終わると会場は拍手喝采のカーテンコールに包まれ、アンコールタイムに入りましたが、角野隼斗さんの特別なファンサービスでイタリアのお土産やサイン入りポストカードのプレゼント抽選が行われ、抽選で選ばれた10名にプレゼントが配られ、アンコール曲をリクエストされ、リクエストが多かったショパンの名曲英雄ポロネーズが演奏されました。角野隼斗さんの迫力ある華麗な演奏が響き渡り、満場一致の拍手喝采。優美な印象を深々と心に刻みました。
演奏会が終わり、会場を出た後は夫と待ち合わせして、食事会。
日常から解放された至福の一日でした。
*会場の東京オペラシティコンサートホールについては以下から見れます。
https://kakuyomu.jp/users/endlessletter/news/16818093084466809355
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