第1287話 城内では
城の奥にいたサリナも下にアキラとイゾウが転移してくる。
「アキラさん!イゾウさん!よくここまで来れましたね、此処にはオルデンの神威が結界として張られていたはずでは、」
「なに、ヨシノブが騒いでおるからのぅ、此処の守りに集中する余裕が無かったのじゃろう。
そんな気の抜けた結界などワシの刀にはなんの障害にもならん、斬り裂いて終わりじゃ。」
「さすがはアキラさんです。」
「さて、ハルくんが寂しがっておるからのぅ、早く帰るとしよう。」
「待ってください、ヨシノブさんが戦っているなら私の無事を伝えないと・・・」
「ふむ、必要無いと思うが・・・」
「アキラさん!」
「わかった、わかった、一度戻れば連絡がつくじゃろ、イゾウ表で指揮を取っているヘルマンの所に向え。」
「わかった。」
イゾウは転移し、ヘルマンがいる作戦本部へ。
「おかあさん!!」
「ヘルマン、みんな私の為にありがとう。」
「おかあさんが無事ならいいんです。
そうだ、おとうさんに連絡をおかあさんの無事を一刻も早く伝えるんだ。」
「ラジャ!!」
こうしてサリナの無事は伝わっていく。
一方・・・
「敵が撤退しました!!」
「なに?ここまで来て撤退したのか?」
パスは近衛兵に守らせていたとはちて最終決戦を覚悟していた。
「怖気づいたのであろう、パス追撃し敵の首を取って参れ。」
警戒するパスと違いオルデンは楽観的であった。
「お待ちください、撤退は敵の作戦かもしれません、追撃は我々の体制が整ってからにすべきです。」
「ならば、早く体制を整えよ!」
オルデンは自分の思い通りにいかない事に腹立たちさを感じる。
「追撃部隊の編成終わりました。」
「報告する暇があるなら早く始末してこい。」
「申し訳ありません!!」
編成された追撃部隊が出撃しようとしたその時・・・
城が大きく揺れる。
「何事だ!!」
「申し上げます!敵が城外より攻撃開始、あまりの攻撃に城外に出ること叶いません!」
「くっ、ならば防御結界を張れ、これほどの攻撃に耐えれぬかもしれぬ!」
パスの命令に兵士達も城の補強に尽くすのだが・・・
城内に壁も結界も無視して通過するレールガンの凶悪な弾丸が走り去り、その進路にいた者を消す。
「な、なんなんだ、今の攻撃は結界が機能していない?」
「も、もうだめだ!!」
兵士の中には攻撃されている反対側から城壁を飛び越えてでも逃げ出す者が現れる。
「お前達!逃げるな!結界を張れ!!」
パスが声をかけるが一度逃げ始めた兵士を留める事は出来なかった。
「オルデン様、私も外壁強化に向かいます。」
「うむ、お主なら・・・」
そこにルーデルからの一撃が城の上から消失しながら攻撃が降りてくる。
「なんなんだいったい!!」
パスが全力で結界を張ったことで攻撃が最後まで降りてくる事を阻止したのだが、急に電撃が周囲に破壊する雷が広がる。
「雷だと、皆抑え込め・・・
ぎゃあぁぁぁ!!」
パスは神威を込め雷が広がらないように押し留めようとしてのだが雷はパスの結界を無い物のように暴れ始め、パスはその第一犠牲者となる。
「パス!!
おのれ、我が世界をここまでコケにするとは、このオルデン生涯忘れぬぞ!!
我がチカラをもって敵を駆逐・・・」
オルデンが言葉を発したのと大和からの主砲の一撃は同時であった、オルデンがいた場所には大きなクレーターが残るだけであった。
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