第593話 結婚式

結婚式当日、俺とサリナは紋付羽織袴に白無垢と和式で玄武神宮にやって来る。


「おとうさん、おかあさんおめでとうなのよ〜

ハルくんも手を振るのよ。」

シモがハルノブを抱えて手を振っている、その横にはアキラとテルが立っており、その姿は祖父母と孫にしか見えなかった。


「・・・血は繋がって無いと思うんだけどな。」

「また、そんな事言って、シモも懐いているんだから、気にしなくても。

それより、この服、似合っているでしょうか?」

「ああ、綺麗だよ、サリナ。」

俺は横にいるサリナが綺麗すぎて少し照れてしまう。

「ふふ、ヨシノブさんも似合っていますよ。」

俺が照れていることに気付き、サリナは軽く笑う。


「夫婦で仲がいいのは良いことです。」

神宮の奥には天照大神が待ってくれていた。


「天照大神、此の度は私共の結婚式に御足労いただきありがとうございます。」

俺とサリナは深く頭を下げる。


「可愛い、私の子達の結婚式です。私が見届けましょう。

サリナ、あなたは如何なる時もヨシノブを支える事を誓いますか?」

「はい、誓います。

私のこの身はヨシノブさんと共にあります。」


「ヨシノブ、あなたも如何なる敵が現れようともサリナを守る事を誓いますか?」

「はい、俺はサリナを、そして、大事な家族を守る事を誓います。」

俺はサリナの手を強く握る、サリナも答えるように握り返してきた。


「よろしい、二人の結婚を天照大神の名において認めます。

この結婚に異議があるものは如何なる存在とて天照大神が討ち滅ぼしてみせましょう。」

天照大神の言葉と共に俺とサリナが光輝く。


「アマテラスさん?これは?」

「私が一段上の加護を授けました、これによりヨシノブとサリナは私の庇護下になりました。

安心して地球に帰ることもできますよ。」

「はい?結婚の誓いでは?」

「私の元で二人が一緒になる誓いでしょ?

私の元に来れないのはおかしいじゃないですか。」

アマテラスは首を傾げている。


「いや、戻る気は無いけど、でも、ありがとうございます。」

俺は再度頭を下げる。

日本人として親でもある、天照大神から結婚を認められたんだ、こんな祝福は望んで得られるものでも無いだろう。


最大限の祝福に感謝を示すのだった。

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