第611話 子供達の復讐

「おとうさんが行くことはありません、留守を守ってください。」

俺がティエラ連邦に行こうとするのをヘルマン以下子供達が全員で引き止める。


「いやいや、俺が受けた話だからね、俺が行く必要があるよ。」

「それこそ誰かに任せたらいいんです。ロンメルでもパウルでも充分に指揮官をこなせます。」

「でもなぁ、向こうの人も大人がいないと対応がおかしくなったりしないか?」

子供達の戦闘力に疑いは無い、だが子供が指揮官だと相手がなめてくるのではないかと不安になる。


「大丈夫です、それにおとうさんの仇をとるのですから全員の士気は高いです。是非やらせてください。」

ヘルマン達の真剣な目に俺は押される。

「わかったよ、ロンメル、君に責任者を任せるよ、レックスを倒してきてくれるかな?」

「任せてください!草の根一本残らないように破壊してきます!」

俺はロンメルの表現は過剰だなと少し笑ってしまう。


「そこまで意気込まなくてもいいよ、みんなの安全が一番だからね、イゾウさん子供達の様子を見るために一緒に行ってもらっていいですか?」

「任せておけ、アキラから離れれるなら喜んで行こう。」

「子供達が危なかったら、転移で逃げて来てください。」

「大丈夫じゃ、この子達に勝てるものなどほとんどおらんじゃろ。」

「それでもです、油断するのは危険ですから。」

「わかった、引受ける。」


「デーニッツはロンメルと一緒に行ってくれるかな?」

「任せてください。」

「それじゃみんな頼むよ。」

「「はい!」」

子供達はいい返事で戦場に向かう事を選択する。


子供会

「ついにおとうさんの仇を討てるチャンスが来た!」

「「おお!!」」

「ロンメルわかっているな。」

「当然だ、敵の全滅それ以外はありえない!草の根一本に至るまで破壊尽くしてやる。」

「お前の戦車隊なら間違い無いだろう、おとうさんの武威を世界に示すんだ。」

「おお!!」


「カルラ、お前はビザの地に赴き、騎士団を率いてビザ領を閉鎖、敵を逃さないようにするんだ。」

「わかったわ、でも、マックスがすぐに動けるかしら?」

「なに、カルラが向かうなら奴は必ず向かう、先に行って準備をするんだ。」

「了解。」


「みんないいか、ケガをしたり、時間をかけたりしたらおとうさんが動きかねない。

おとうさんを屋敷から動かさないよう、くれぐれも注意して任務にあたってくれ。」

「「ラジャ!」」

全員敬礼する。


「任務開始だ!おとうさんを傷つけた愚者を血祭りにあけるんだ!」

子供達が動きはじめる、ヨシノブを傷つけたらどうなるかを世界に知らしめる為に・・・

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