第392話 最前線へ
「シモ大丈夫かい?」
俺はうなだれているシモに声をかける。
「おとうさん・・・シモね、負けちゃったのよ・・・」
涙目で悲しそうにうったえかけてくる。
「シモはまだ負けてないよ、少し後ろに下がっただけ。
無理をしなかったぶん偉かったよ。」
俺はシモの頭を優しく撫でる。
「ここからは俺が前に出るから。」
「だめなのよ!おとうさんが前に出たら危ないのよ。」
「かわいい娘にばかり無理をさせれないからね。」
「うにゅ、シモが不甲斐ないからなのよ・・・」
「そんなことは無いよ、シモにはやってほしい事があるからね、二人で敵を倒そうか?」
「うにゅ?おとうさんと一緒に敵を倒すのよ?」
「そうだよ、おとうさんだけだと倒せないからね、シモの力がいるかな?
一緒に戦ってくれるかな?」
「うにゅ♪おとうさんと一緒なら負けないのよ。」
シモは泣いていたのは何処へやら、元気を取り戻す。
「あーお二人さん、盛り上がっているところ悪いが俺も戦うぞ。」
リョウが言いにくそうに話に入ってくる。
「リョウにも期待してるけど、空気読めよ。」
「忘れられてるのかと思ったわ!」
俺とリョウは軽く言い合いをしたあと、イゾウを倒すために進んで行く、道中の敵はシモの配下の鬼達が倒してくれていた。
「なんか、妖怪大戦争だな・・・」
「今更何を言ってる。」
「だってさ、あれみろよ、ヤマタノオロチと巨大な竜が戦っているぞ?
何処の特撮だ?」
「戻ってこい、現実だよ。
それにほれ孫悟空も戦っている。」
リョウが指さした方向には如意棒を振るい激戦を繰り広げている姿があった。
「はぁ、リョウと関わると非常識な事が多いな。」
「お前に言われたくない、それに孫悟空と鬼はお前の娘の仕業だぞ。」
「ヤマタノオロチはお前だろ?」
俺とリョウは散歩でもするかのように軽く会話をしながら最前線、イゾウの前に辿り着いたのだった。
「酒呑さん、あれですか?」
「はっ、姫様を傷つけた無礼者はあの者にございます。」
「ふーん、それじゃ・・・」
俺は距離のある内に左目からアマテラスの力を放つ。
すると当たる直前に姿が消え、俺の背後に現れた。
そして、そのまま剣を振り下ろすが、リョウがその前に斬りかかる。
イゾウはリョウの刀を受け止めるがリョウは構わずイゾウごと吹き飛ばすのだった。
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