第393話 アマテラスの力
「なるほど、こいつは厄介だね。」
俺はイゾウの攻撃に反応できていなかった。
リョウがいなければ斬られていただろう。
「ヨシノブ、無理なら下がってろ。」
「冗談言うなよ、それに俺にも考えがある。少し時間を稼いでくれ。」
「簡単に言うなよ・・・だが了解だ。」
リョウは俺の横に待機しつつ、警戒を強める。
そして、相手が瞬間移動してきた瞬間にカウンターを叩き込む事に集中して時間を稼いでいた。
リョウが時間を稼いでくれている間、俺はアマテラスの加護の力を集める。
「ヨシノブ、まだか!」
「もう少し待て!」
俺は5分程集中していたが、その間俺を庇いつつ後の先でカウンターを決めているリョウはかなり疲弊していた。
「よし!いけるだろ。」
「何をするか知らんが任せた!」
俺は加護の力を周辺に開放する
「日輪の力を借りて、今必殺の・・・」
「言わせねぇよ!お前何をいう気だよ!」
俺が決め台詞を言おうとするとリョウが口を塞いでくる。
「いや、アマテラスの力だからサン、アタッ・・・」
「言わせねぇって言ってるだろ!
・・・それでどういう力だ?」
「この辺にアマテラスの加護で満たしたから、簡単にはこの世界の神の力は使えないはず。」
「どれ・・・」
リョウはナイフを投げるがイゾウは剣ではじき、瞬間移動することは無かった。
「なるほど効果があるみたいだな。」
「まあ、何処まで通じるかはわからないけど、これなら勝てるはず。」
「おう!」
俺は再びアマテラスの加護の力を使い、攻撃に移ろうとする。
「行くぞ!日輪の力を借りて、今必殺の!」
「バカか!言わさないって言ってるだろ!」
「キメ台詞ぐらい言わせろよ。」
「それは他の人のセリフだ!」
「ちぇっ!仕方ない、目からビーム!」
「もっと!名前を捻れ!」
リョウの激しいツッコミを受けながらもアマテラスの加護の光はイゾウに襲いかかる。
「ぐっ・・・、俺は・・・」
イゾウに意識が戻ってくる。
勇者として召喚されたとはいえ、元は日本人。
その魂にアマテラスの加護が降り注ぎ、イゾウの精神を拘束していた魔法を焼却、意識を戻していた。
しかし、意識を回復しているなど思いもしない俺達の攻撃は止まらない。
「うにゅ、シモもいくのよ。おとうさんからもらった新兵器を試すのよ♪」
シモは俺とリョウが戦っている間に準備をしてもらっていた。
未だ自衛隊にて研究中の超電磁砲を・・・
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