第47話 ユカリside

みんなは何処?

私は進藤ユカリ、13歳だ。

光に包まれ、気がつくと知らない大人に囲まれていた。

いや、一人見知った人がいる、たしかマイのお兄さんの友達だった筈、私は声をかけたかったが、大人達に質問されそれに答えていると話す機会を失ってしまった。


着たことも無いドレスに袖を通し、お姫様になったような気分を味わう事になった。

鏡を見るとこれが私かとただただ驚くばかりだった。

美味しい食事、見たこともないようなイケメンからダンスに誘われたりと夢見心地の気分であった。


そして、司教様から話を聞くと私はどうやら聖女と呼ばれる存在らしい。

聖女とは国を豊かにして、世界を救う存在と言われているようだが、私には荷が重いと感じる。

たが、司教の話によると必要な力はこの世界に来る時に得られるそうだ。


翌日、力を見るために種を植えて祈るように言われる。

私は言われるままに種を植えて祈りを捧げると一気に芽が出る、

周りの歓声も凄いが、私自身も驚いていた。

「私にこんな力があった何て・・・」


司教様の話によると、聖女の力は使えば使うほど強くなるそうで、私はこの日から祈りを捧げる毎日となる。

でも、しんどい事はない、飽きたら止めていいという緩い話だ、

1日1時間程お祈りをしたら後は自由時間、町に行くと民に讃えられるし、お城にいるイケメンさんとデートもしほうだいの素晴らしい生活だ。

日本にいたらこんな生活は出来ないだろう。


今日も与えられた豪華な部屋で過ごせる。

メイドさんがタップリ、エステもしてくれるし、言うこと無しだ。


明日のパーティーに備えて、珠の肌に磨きをかけている。

「ああ、なんて素晴らしいの!夢なら覚めないで。」

ユカリは豪華な生活を堪能している、友人達がこの世界にいるとも考えずに・・・







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