目が見えなくても
僕は、生まれた時から目が少しみんなより見えない。
だから、よく見るようにじっとみる。
そうすると、目がとても疲れる。
だけど、そうすることで、見える人よりも色んなことが見えてくる。
見えないから、白杖に頼る、だけど難しい。だから、僕はわからない時はみんなに聞くんだ、そうしたら僕の目は何百個にもなれるから。
目が見えたら、こうだろうと言う予測が出来るからあまり無いとは思うけど、よく、壁にぶつかったり、頭を柱や扉にもぶつける、足も少しの段差や急な階段でつまずいたりする。
目が見えないからと言って、恥ずかしい気持ちはみんなと一緒だし、「すいません、〇〇まで連れて行ってくれませんかー?」なんて外で大声で言えるはずもない。
公衆トイレで、非常ボタンを流すボタンと間違って押した時もあるし、意外と目が見えないって不便なところがあるんだ。
ヘルパーさんを頼めばとか、みんな思うんだろうけど、一人で行きたい時もあるし、本当は、自由に一人で動きたいんだ。
目が見えないからと言って、普通じゃない、障害者だって言われたり、思われたりするけど、普通の人なんだ。そんなのみんな、わかってると思ってるけど、そうは、見てもらえないんだね。
よく、目が見えなくて可哀想とか言う人がいるけど、別に僕は可哀想な人でもない。
みんなに聞きたいんだ、普通ってどれ?って。その人の普通が、普通だからひとり、ひとり違うんだ。
だから僕の普通で歩いて行く、だからいつか僕と会ったら、危険な時以外僕のペースで歩んでいくから、よろしく。
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