ある少年たちの対話

鳥野ツバサ

右の頬を殴られたら左の頬を差し出せ

「俺がお前の右頬を叩いたら」

 「左も差し出せってのか?」

「俺の左頬を叩け」

 「は」

「俺が右手で字を書いたら」

 「左手で書けと」

「左目で読め」

 「読むだけ」

「俺が『イヤッフゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!!(甲高い声)』と叫んだら」

 「64マリオか」

「『ウワァァァァァァァァァァ!!!!(甲高い声)』と叫べ」

 「飛びすぎたな」

「くぁwせdrftgyふじこlp;@:「」と叫んだら」

 「今なんて?」

「東山奈央を称賛しろ」

 「そういやお前今よく言えたな」

「リンゴと叫んだら」

 「急に普通だな いや普通でもないか」

「両手でキャッチしろ」

 「『落ーちた落ちた』のゲームか」

「カミナリと叫んだら」

 「もういい分かった」

「へそを隠せ」

 「あとはげんこつか」

「げんこつと叫んだら」

 「頭を隠すんだっけ」

「俺を殴れ」

 「俺が殴る側かよ」

「落ーちた落ちた」

 「なーにが落ちた」

「イヤッフゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!!(甲高い声)」

 「えっ、あっ、ウワァァァァァァァァァァ!!!!(甲高い声)」


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