黒い太陽外伝~松本と渡邉の発情物語~

ムキムキ!ぱいぱんマン!!

第1話サイコハーレマー ダイ

「いけ! ブラックMガール!!」


僕は現行のM属性最強のハレメンを召喚した。




「かかったな? トラップ発動!! 六芒星の拘束!!」




ーーやられた!!




僕のMガールが両手両足を拘束され、身動きが取れなくなってしまった。


M属性は拘束系のトラップにスコブル弱い。




「くくく……どうする? 大ちゃん、降参かい?」




「いや、まだだ! Hレディー三姉妹を召喚!!」


僕は新たなハレメンを召喚した。




こいつはH属性の中でも特殊能力を持っている。




それは、トラップや魔法に強い耐性を持っていることだ。




そんじょそこらのトラップなど、簡単に破壊してしまう。




Hレディー三姉妹はMガールの拘束具を解き、自分たちに装着した。




「これで形勢逆転だね。Hレディーたちの攻撃力が二百ポイントアップしたよ。いけ! 渡邉にダイレクトアタック!!」






「ぐわあぁぁっ!」


渡邉のライフポイントは残り三百ポイントだ。




「くっ、やるね大ちゃん。仕方ない、これは使いたくなかったんだけどね。エロフの剣士を召喚!!」


渡邉はエロフ属性のエロフの剣士を召喚した。




「エロフの剣士を生け贄にし、封印されし右手を召喚する!!」


エロフが悔しそうな顔をしながら生け贄に捧げられた。


すると、渡邉の右手中指が光だした。




「これで終わりだ……ゴッドフィンガー!!」


僕のハレメンが全て消滅した。




もう、僕にはハレメンがいない。




「……降参だよ。」




「やっぱりこれを使っちゃうと、面白く無いな……」


渡邉は少し寂しそうに机の上を片付け始めた。








「うわっ! マジでキモい!!」


遠くから女子たちの声が聞こえる。






ーー僕たちはハーレムバトルをしていた。




これは、今中学生を中心に流行り出したカードゲームだ。


カードに描かれた女のマンピーを戦わせるもので、一人に付き五人のハレメンでデッキを組み争う。




公式戦もあり、中学生はみなトップハーレマー目指して競い合っている。




「やっぱり最後に物を言うのは魔法カードか。どれだけ強いマンピーを集めても全然勝てないや。」


僕は頑張って集めたマンピーズを眺めながら言った。


マンピーズとは五人のハレメンの事だ。




「いや、違うよ。ハーレムバトルの花形はマンピー同士の戦いにある。魔法で勝つなんて邪道さ。」


渡邉が言う。






僕の親友の渡邉はハーレムバトルのトップランカーだ。


公式戦でこそ決勝で、今のトップハーレマーの横山君に破れたが、どちらが勝ってもおかしくなかった。




「僕も強くなりたいな」




「大ちゃんならなれるさ、きっと。」






「キーン、コーン、カーン、コーン」






昼休み終了のチャイムがなる。




「じゃあ、放課後大ちゃんの家で練習な?」






「うん、お願いね!」




そう言って僕たちは次の授業の準備を始めた。


注)ハーレムバトルはただのカードゲームです。戦闘描写は、全て松本と渡邉の妄想です。

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