書き割り世界と転生者を殴る俺

片山順一

1章・壊し屋は目覚めるか

レアクによる物語の導入

 よう。俺はレアク・アルタイン。

 転生者のための書き割りだらけのこの世界で、呪印を授かっちまった男さ。


 おっと、俺と似た口調の誰かと誤解すんなよ。

 俺にあんな根性はない。あそこまで女にもてねえ。

 人を殴るのがわりと好きで、なにより、生きる目的がねえんだ。


 導入だぜ、気に入ったら読んでくれ。


『この章に書かれているのは、十九歳の俺が過ごすくそったれな数日間。

 三年、転がる石ころみたいな俺にも、色んな転機は訪れちまう。

 

 並の転生者を、はるかに超えた偉大なる力の遊戯者パワーゲーマーたち。

 俺と出会ったことにより、小さな小さな書き割りを作り始めた者達。


 見たものにも聞いたことにも、嘘は付けない。

 俺の『書き割り』もまた、動き出すのだろう。


 第一章、”壊し屋は目覚めるか”。


 くそったれな世界と人生、生きてやるしかねえんだろうな』

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