学校へ登校


 話に夢中になっていたら学校にもうついていた。家からの距離は約15分ほどで近かった。


 八時ちょうどになる鐘の音が、遅刻寸前だと知らせる。


 この日は、ピッタリ校門に入った瞬間に鳴った。今日はなんか良いことがありそうだ。


 下駄箱に靴を置き、上履きに履き替える。長い廊下を歩き、自分の教室の3階まで登る。


 創立50周年の学校でもあり、壁にはひびが入って老朽化が進んでいた。


 僕たちが卒業するころに、新しくする予定らしい。


 この風景を今のうちに味わおう。


 高校二年になって、日常の行動はある程度ルーティーン化されている。


 教室のドアを開け、自分の机に荷物を置き朝の小テストに備える。


 そこの行動は、何も考えていない。体が自然とそうなっている。


 まるでロボットのように、プログラミングで動いているようだ。


「おはよう!」


 突然の大きな挨拶。普通ならこのボリュームに驚いて、びっくりするだろう。


 だが、俺は驚かない。毎日朝元気よく扉を開け、大声であいさつするこいつの名は、「伊藤遥(いとうはるか)」


 誠と同じ俺の幼馴染だ。空手全国大会優勝経験のあり。運動神経抜群。スタイルもよい。だけど、頭はすごく悪い。


「ドン!」後頭部をカバンで思いっきりたたかれた。


「おい! なんだよ!」


 後頭部を殴ったのは、遥だった。


「今、私の悪口を言った気がした。」


 なぜわかった。とツッコミしたかったが、また殴られっるのは面倒だから心の底にしまうことにした。


 俺が殴られているのを見ている誠がニヤリと笑ってきた。


 その顔を見るとなぜかイライラしてきた。喧嘩打ってんのか。そうなのか。


 「こっち見るな。」


 「ガラっ。」ドアが開いた。


 一限目の先生が入ってきた。誠と遙のせいで小テストの復習ができなかった。


 扉を閉め教室の真ん中に立つ。


 「起立! 礼!」の掛け声で授業が始まった。


 先生は、教科書を取り授業を始めた。チョークを持ち黒板に文字を書く。


 「テストは?」授業を進める先生は、テストをする様子はなかった。


 俺は思い出した。誠があれに向かって笑っていたのを。


 小テストのことは誠と登校するときに言ってたことだ。


 右にいる誠に向かって、怒りを立てた。


 「だまされるほうが悪いんだよ。」っと小声で言ってくる。先生に聞かれないように。


 誠は、このように子供のころから俺をからかってくる。


 お調子者でいつも遊んでばっかりなのに頭が良い。


 頭がよく学校では一、ニを争う。運動神経も良く。言わいる優等生だ。そして、クラスの人気者。


 夜中ずっと勉強してるんじゃないか、と疑ってしまう。


 テストがないことはよかった、勉強してなかったからだ。


 「はぁーー。」のため息をついて安心をした。


 真面目に授業を聞くか。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る