僕の人生はつまらない
田植気流
はじめに
午前23時、窓から入ってくる蝉達の鳴き声が僕の脳を揺らす。
以前から掻きむしっていた耳の中から
色の付いた液体が出ているのを感じながら、僕はこの "はじめに" を書いていた。
まさか 自分が このような物語を書こうとしているなんて。
1年前の自分では 全く想像が付かなかっただろう。
それこそ "僕の人生はつまらない"
ふと湧き出たワードをタイトルにするくらい、僕の心は廃り切っているような気がしていた。
これから
何日
何週間
何ヶ月
何年に掛けて
自分とは 何者 なのか。
何故、この物語を書こうとしているのか。
未だに明確な答えは出ていないが
この先どう在りたいのかを
自身に問い掛け、ありのままを言葉にして行こうと想う
拙い文書と誤字は 間違いなく
書き残していくことになるだろう。
だが
社会や世界は移り変わり
変わりの効く物語ではあろうとも
少しずつでいい。
書き残し、問い掛けて行く事が
僕には必要であったと言えるような時間でありたい。
必要なことを 必要な時にする。
当たり前であり、どこかの信念のような事に聞こえてしまうが
その事が この物語が終わる頃には
誰かが 誰かと何かに 少しでも記憶のような記録になればいい。
そう切に願い続け
"僕の人生はつまらない"
そういう言われ続けるような人であろう。
このページを観たあなたに
見持って続けて欲しいとまた切に願いながら
最初で最後の殴り書きを持って
このはじめにを終わらせる。
2021.08.03 田植気流
毎週月曜日 22時 新作エピソード更新 (2021.08付け)
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