俺と彼女達とエッチと高校生活と、そしてアオハル

将門八季

第1話俺と女友達

 いつもと同じ帰り道、いつもの家。

 いつも帰ったらパソコンを開いて、ユーチューブをみたりWEB小説を読んだり、リア充かと聞かれれば満面の笑みでリア充と答えられるそんないつもの生活。


 俺は今日はまたいつもの如く、趣味の1つである筋トレに励んでいた。

 ベンチに腰を下ろし、110キロのバーベルを持ち上げる。

 もちろん、バーベル横についている重りと合計で110キロである。


「…ふっ、…ふっ、…ふっ」


 体にとてつもない負荷がかかるのがわかる。そう、特に胸。

 自分の大胸筋の収縮を意識するように、バーベルを上げ下げする。

 それと同時に、多少の息苦しさと、額を流れ落ちる汗を感じた。


「…ふっ、…ふっ、…ふっ」


 だんだんと腕に力が入らなくなってきてフォームも崩れそうになっていく。

 深呼吸を一つ。

 胸から腕へと力を籠め、


「…ふっ」


 よし、これで今日は終わろうか。

 なんて思うのだが、いつもは胸から背中へと順に鍛えていくところを、胸だけ。

 少し物足りなさというか、吹き出すアドレナリンがまだいけると訴えかけている。

 ほんの少しだけ。

 たぶん、できて三回くらい。


 まずはしっかりとバーベルを握り直し、呼吸を整える。

 胸からの意識を外さずに、2回。


「……ふっ、……ふっ、」


 よし、あとラスト1回。

 今日はこれが終わったら美味しいものでも食べよう。

 そう意気込んだところで、俺は手を止めた。


「…なにを、してるんだ?」


 ふと、自分の顔に被さる影を感じる。


 はぁ、とため息を一つくと、少し視線を下げた。


 視線の先にいる、一人の少女に話しかける。


「筋トレの時に近くに来るのは、あんまし、どうかと思うぞ。前も言ったけど」


 つま先を見ていた俺は、吸い寄せられるように、ほっそりとした足から、くびれた腰、そこから胸へと上がり、最後に顔を見つめた。


 またため息を漏らす。

 自分でも分かった。そのためいきは先ほどと違って呆れではなく、どこか驚嘆としたような。


 相変わらず、綺麗だ。

 

 足はスラっとしていて、かつ長く健康的な柔らかさを見て取れる。

 くびれた腰の上にあるのは、服を着ていて見えないがキュッと引き締まったお腹で、その上には大きめの胸。


 そのさらに上にお見えするのは、大きな瞳とぷっくりとした唇をもつ色白の顔。

 髪色は艶やかな黒で、肩につくかつかないかといったところ。


 紛れもない美少女が、そこにいた。

 

 彼女はそんな視線を送る俺を、特に表情も変えることなく見つめている。

 ややあって、血色のいいぷっくりとした唇を開く。


「いつも帰ったらるのに、なんで今日に限って筋トレなんてしてるの?疲れるじゃん」


 彼女は片手を腰に当て、拗ねたように口を尖らせ、怒ってますよと主張する。

 

「まぁ、たしかにもうちょっとで終わるといいつつ、少し長く続けてしまったけど、だからといって、これはどうなのさ、これは」


 俺は腕をプルプルしつつバーベルを上に上げたまま、自分の股間を見やる。

 股間にさわさわとした感触。

 ズボンの上からではあるが、彼女が俺の大事な部分を撫でていた。


「あと、帰り遅れるって言ってたから、その間暇だなと思ってやってるんよ俺は。キリのいいところまで本当にもうちょいだから。本当にもうちょい待って」


 あと一回なんだよガチで。

 自分の股間から視線を外し、彼女の潤んだ瞳へと抗議の視線を送る。


「…本当にもうちょっとなの?」

「そうだよ。本当にもうちょっと。ていうかなんならこれがラストだから。これが終わったらしよう。だからさ、その手を股間からどけてはりあっぷ」


 危ないから。そういって彼女にもう少し離れてくれと言う。

 

 股間から暖かい手の感触がなくなったと同時に、俺はくっと力を入れて一回バーベルを上昇させると、ガシャンという音と共に下ろしきった。


 ふぅ、と一息つきつつ。

 俺は彼女を――凪葵なぎあおいを見やる。

 彼女は部屋の隅に立っていて、何となく一瞬視線をそのムチっとした太ももに送り、また瞳へと戻した。


「今エッチな目で見たでしょ」


 少しジトっとした目で見られてしまった。


「…それは間違いないけど、えっと、前にも言ったよね。危ないよって。筋トレ中はあんまり近くに寄らないでって」


 俺は少し責めた口調で彼女に言う。


 「うん。ごめん…」


 少し不満げな雰囲気を出しながらも、手を合わせ頭を下げて素直に謝ってくる凪。


「でも今日は部屋に来てから、いつもよりするんだよね。梓川あずさがわの匂い嗅いでるからかな」


 彼女はすんすんと鼻を鳴らす。

 え、なんかいやだなそれ。


「じゃあちょっとシャワー浴びてくるから、後でね」


 俺はベンチから重い腰を上げて、彼女に言う。


「え~、そのままでいいよ」

「いや、う~ん。臭くない?」


 俺は自分の服のにおいを嗅ぎながらそういう。

 いや、今は臭くないけど、後で臭くなるし、汗は汚いし。


 そういって風呂場にいこうとするが、彼女の手が俺の服を掴んだ。


「いいよ。梓川の汗なら別に。いこ?早く。それで終わったら、入ろうよ一緒に」 


 そういって彼女はそのまま俺を引っ張り、ベッドまで連れていく。

 俺は抵抗はしない。別に彼女がいいならいいんだ。

 少し部屋が臭くなるかもしれないが、これからすることを考えれば、きっとそっちの匂いにかき消される。


 いや、そういえば、ベッドに背を預けるんだから汗がつくな…。

 まぁ、どうせベッドはいろんな液体でぐちゃぐちゃになる。後で変えよう。


 そんなことを考えると、凪は俺の上に跨ってくる。

 俺の顔に近づいてくる彼女の綺麗な顔。


 けれどその顔は、今は薄っすらと頬に赤みがさしていて。

 息を荒くし肩をゆっくりと上下させながら、歳以上に蠱惑的な表情をしている。


 ふと、いい匂いがして、俺の股間に熱が籠り始める。

 彼女の桃色の唇と俺の若干かさついた唇が触れると、触れるようなキス――ではなく、激しいディープキス。

 

 どうやら相当溜まっていたみたいだ。いつもならまずは少し優しくちゅっちゅっとしてからディープキスに移行するが、今日の彼女にそんな余裕はない。

 彼女の先ほどよりも荒くなった鼻息を間近で感じ、俺も負けないぞと彼女の舌に自分の舌を絡ませ、吸い、その口内を蹂躙していく。


「んっ…ちゅっ、んちゅ」


 いつもよりも長めのキスをしつつ、俺は彼女の服の下に右手を滑り込ませ乳房を揉んだ。


 柔らかい。

 同級生の女の子の胸。

 手に吸い付いてくるその乳房を、少し激しめに揉みしだく。


 少しびくりとしながらも俺の行為を受け入れる。

 優しくなんて揉まない。

 彼女は今その時を待っているのだから。


 俺は左手で彼女を後頭部を抑えつつ、右手で必死に彼女の乳房を弄り続ける。


 やがてその指先は、大きく膨張した桜色の中心部分へと伸びた。


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