第2話 出会い
主人公視点
「暑い、、暑すぎる、、」
俺は今、親に言われて買い出しに行っている。
「今日の気温ってどれくらいだったっけ、、」
特に天気予報を見ているわけでは無いので、
よく分からないまま家を出てきてしまった。
「こんな日に買い出しとか鬼畜にも程がある、、」
そんな風にグチグチと文句を言いながら、
長い道を歩いていく。
どこまでも続いているように感じられる道。
これらもこの暑さのせい。
脳にやけに響くセミの声が鬱陶しくて
イライラしてくる。
「はぁ"〜、、」
「ほんっとに、、こんな日に
買い物に行かせるなんて
熱中症という物を知らないのか、、?」
親に頼まれた物を入れた袋を
持ちながらまた愚痴を吐く。
鬱陶しい暑さと五月蝿いセミの鳴き声で
更にイライラしてくる。
「ちょっと休憩しよ、、」
そう思い、近くにあった
海沿いのベンチに腰掛ける。
「っと、、あ、丁度いい所に、、」
(チャリンッ、ピッ、ピッ、、ガタンッ)
その前にある自動販売機のアイスを買う。
自分の好きな味のソーダだ。
このアイスは空色のような色が好きで、
よく食べている。棒付きで、
じゃりじゃりとした食感が癖になる。
「ん〜!やっぱ美味いっ!」
暑さと美味しさでどんどんと
アイスを食べ進めていく。
アイスがなくなり、
また歩き始めようと立ち上がると、、
浜辺に何か人影が見えた。
「誰だろ、、?」
荷物を置き、
好奇心の赴くまま近づいていくと、
やっとはっきりと容姿が見えてきた。
「やっと見えてきたッ、、て、、?」
彼の姿がはっきりと見えた瞬間、
心を奪われた。
さっきまで青く広い海が映っていたハズの
俺の瞳には
彼の色が映り込んでいた。
太陽の光で輝いている純金の様な金髪。
外に出た事があるのかすら疑ってしまう白い肌。
長い睫毛。
瞼に隠された瞳は、
あの限りなく青い空の様な色をしていた。
彼の瞳はキラキラ光る海を映していた。
そう、この瞬間が、、、
僕の瞳に彼の色が映った、
言わば、、"ハツコイ"の瞬間だった。
君の瞳に。 ぴか。 @rui0720rui
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