記憶消失した後の人生はハカりきれない
fuchiyan
第1話
僕の人生は一体何なんだ
朝陽が昇り始めた明かりで目が覚めると、目の前には知らない女子高生が椅子に座っている。
制服を着ているから女子高生なのかな。いやいや、最近はコスプレという文化もあるぐらいだから女子高生ではないかもしれない。
「あのぅ、誰ですか?」
知らない女子高生に話すのはこんなに緊張するのか? よく考えると生まれてこれまで女子に話しかけたことあるのか分からなかった。親ともまともに話したことがないというのになぜ僕はこんな知らない人に話しかけてしまうんだ。一人で悶絶していると女子高生が立ち上がり僕の傍に来て頬を強くつねった。
「私のこと知らないなんて言わせないよ、だって私はあんたの彼女なんだから」
突然のことに記憶が飛んだ。頭が真っ白になり整理しようと落ち着くと彼女が再び話し始める。
「まぁ、そりゃそうだよね、あの病にかかってしまったんだから」
何が何だか分からなかった。病って何?彼女とは?僕は突然の出来事に頭を悩ませ、勇気を出して彼女に話しかける。
「ごめんなさい、僕は何も知らないんだ」
ふぅっと一息付きもう一言。
「何がどうなのか教えてくれないかな?」
彼女は頷きながら僕の話を最後まで聞いてくれた。僕の記憶が無いことを理解したからなのか途中から彼女の笑顔が止まらないのが少し不気味に感じた。
「いいよ、全部教えてあげる」
「ただし、私が言うことを他の人に話したらダメだからね、約束よ?」
彼女が何故そんなことを聞くのか分からなかったが、僕自身のことを知るために了承した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます