第2話 おかしい。



 うちの赤ちゃんは、だいぶおかしい。


 くらいまでの認識になった。


 でも、父と母はおっとりしていて「まあそんな事もあるわよ」「我が家の子供はきっと変わり者なんだよ」と言うばかり。


 いや、そんなわけない。


 だって、その赤ちゃん。


 目からビームとか出してくるし、物を浮かせて勝手に動かすし、何もない部屋の隅とかじっと見てるし。


 なんか不気味だった。


 だから私は、絶対その赤ちゃんヤバい奴だと思って、山に捨てにいった。


 すると、なぜか赤ちゃんは一人で家に帰ってきている。


 私が帰るより前に帰宅していた時は、心臓潰れるかと思った。


 ちなみにその時の父と母は「一人でお出かけして、帰ってこれるなんて」「うちの子は天才なんじゃないか!」という反応。

 

 いや、ありえない。そんな赤ちゃんがいていいわけがない。


 だから次は川に捨ててこようかと思った。

 そしたら、水面の上をずっと浮いたまま、戻ってきた。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る