第16話 体調管理デー

 日曜日は体調管理デーとなった。土曜日の朝から穂香ほのか(大)のハイテンションに乗せられ、握力計を握って、りんごを握りつぶして・・・と頑張りすぎた・・・霊長類最上位クラスのわたしの謎握力が何なのかはさっぱり分からないが、わたしの両腕に筋肉痛がはじまる予感がある。


 ということで、テンションを元に戻した穂香ほのか(大)と共に、日曜日は気だるく過ごした。洗濯ネットに元の役割通りにわたしたちの下着を入れて、ふんわり乾燥モードでシャツやパンツなどを洗った。ふたりでそれぞれの洗濯物を干した後は、旧作の日常取り戻す系のハリウッドを見た。

 

 わたしが三十路脳なままに、ここにきてから明日で一週間ということになる。改めて、この一週間弱で分かったことを振り返る。


① わたしは脳内の2055年の記憶に、謎メッセージや9kg増の体重といったフラグと共にこの2048年にやってきたこと。


② わたしと穂香ほのか(大)はほぼほぼ記憶を共有し、指紋と掌の静脈というメジャーどころのバイオメトリクスは同一であること。


③ しかし、わたしの記憶が確かならば、穂香ほのか(大)の身体的特徴は、記憶の中の二十代のわたしと少し異なること(客観的数値としてはバストサイズ)。


(明日から、いろいろと考えなければね)


 わたしの身体は、たぶん、何処いずこへと向かった宮古島市の市民の皆さんと、ミカ校のみんなへと至るためにあるのだから。


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