第13話 うわぁ、広い
私は相棒となったスライムちゃんを頭の上に乗せてギルドに向かって歩いていた。
どうして頭の上に乗っているかというと、ただスライムちゃんが私の頭の上を気に入ったらしいからだ。
肩に乗せると、頭の方に上ってきて少しの間居心地を確かめた後、『きゅぅ』と言って気持ちよさそうにしてたから、降ろすのも可哀そうだし、そこまで苦でもないからそのままにしてる。
というか、可愛いからそうしてる。
うん、それが一番の理由かな。
「それにしても、スライムって汚れないんだね。土とかもついてなかったし」
まさかの発見だったわ。
ここまで来ると、もうスライムがモンスターには見えないんだよねぇ。
道中のスライムを倒すなんてできないね。
そんな事を思いつつ、冒険者に倒されるのも可哀そうだと思って、次々とスライムたち(
集団の先頭には私の頭から降りて、ルンルンな雰囲気で音頭をとるスライムちゃん。
「やっぱスライムって可愛い」
「でも、この数を街に連れて行ったら流石にね……」
ざっと数えた感じ、たぶんここには20匹ほどのスライムがいる。
この状態で街に入るのは結構キツいよね。
んー、どうしよっかなぁ。
『条件を満たしました』
『称号:
『それに伴い、権能
「!?びっくりした!」
今日、3回目?ぐらいだよね?この声聞くの。
次は称号ね。
称号ってなんぞや?
こんな時には検索様だわ。
「『称号 とは』っと」
ふむふむ。
「ある特定の行動をしたときに貰えるもの、ね。称号を会得するとスキルをゲット出来る場合もある。ふむ」
「あ、それで一部の能力が解放されたみたいなこと言ってたわけね」
なら、確認しないと!
ヴン。
いつもの私の好きな音と共にステータスウィンドウをちらり。
!!
───────────────
≪
【カスタムメニュー】
・異空間家屋←new
異空間に家を作り出す。
スキルレベルに応じて、大きさは変わる。
(現在:一階建て家屋)
───────────────
これはヤバい。
家一軒を作っちゃうってこれはスキルなの?
本当に。
逆に怖いね、ここまでくると。
ま、でも良いかな。
宿を取らずに済むし、なによりスライムたちと一緒に暮らせるからね。
よし、とりあえずはみんなを家に入れておこうかな。
「【異空間家屋】!」
目の前に黒いポータルが出てきた。
中を恐る恐る潜ってみると……。
「うわぁ、広い……」
うん、これは家だわ。
それも、宿一つ分ぐらいの広さの。
ここに住めるとかどんなスキルですか……。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます