怪我をして休んでいただけの俺を不登校だと勘違いした美少女委員長が、毎日登校ボーナスをくれるお話

あゆう

プロローグ

 彼が学校に来なくなってもう一ヶ月。

 先生は怪我で休んでるって言っていたけど、それは違う。


 きっとによる不登校。


 だって私は見たの。彼が登校しなくなる前の日、彼の机の上に花瓶が置かれていたのを。


 ほとんど話をした事ない人だったけど、それを見た瞬間涙が溢れそうになった。

 思い出してみれば、彼が同じクラスの男子に笑いながら肩を叩かれているのを見たことがある。

 あれはじゃれ合いなんかじゃなくて、暴行だったんだ。


 まさかこのクラスでそんな陰湿なイジメがおきていたなんて……。


 これは委員長として何とかしないと!

 クラスのみんなはただの怪我だと思って笑っていたけど、そんな笑える状況じゃないのをわかってるのかな?


 私は家に帰ると、自室のパソコンの電源を入れてすぐに検索する。


 キーワードは、

【不登校 クラスメイト 説得 解決 委員長】


 何故か一番最初に出てきたのはマンガだったけど、最初に出るって事は参考にしてる人が多いって事だよね。


 ………………え? みんなホントにこんな事してるの? こ、これはちょっと恥ずかしいかも。


 だ、だけど! これで彼がまた学校に来てくれるなら! イジメてる男子も私が壁になってあげれば!

 きっと私も、中学三年の時の委員長だったあの人みたいに……。



 うん。決めた! さっそく明日やってみよう。まずは先生に住所を聞いてから、彼のお家に行かないと。


 そうと決めてからの私の行動は早かった。

 翌日学校に行くとすぐに職員室に行って、届けものがあるって言う名目で住所を聞き出した。

 なかなか教えてくれないのかと思ったけど、すんなり教えてくれた。しかもちょっとニコニコしながら。

 もしかして先生も共犯!? いやいやいや……そんなハズは無いはず。そう思いたい。

 彼に聞けばすぐわかるはず。心を開いて言ってくれたらだけど……。


 そして放課後になると、メモした住所を頼りにすぐに彼の家に向かう。


 ──あった。

 表札には【仁村】の文字。

 うん。ここが仁村にむら 和樹かずき君の家だ。

 よし! 行くぞぉ〜!




 そして──



「学校に来たら……毎日、ご褒美あげるよ?」



 私はそのセリフと同時にスカートを少しめくり、太ももをちらっとだけ……見せてあげたの。





 ━━

 亞悠です。新作始めました。

 面白いな、もっと読みたいな。などと思ってくれたら執筆の力になります。

 良かったら☆レビュー、フォロー、応援コメント等頂けると嬉しいです。

 これからよろしくお願いいたします。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る