夏が燻る

新吉

第0話 夏が弄ぶ

 注意事項

 漢字の覚え方のようで、夏のあるあるのようで、詩や日記のようなもの、ショートショートもあり。基本的につながらない、わけのわからないお話たち。

 詩、童話、その他の言葉遊びのジャンルです


 

 夏が弄ぶ

 夏がもてあそぶ


 みんなもっと休んでもいい。日常の、そんなお話があってもいい。くだらないことをくだらないねっていう。当たり前のことを当たり前だねっていう。それで終わるだけでいい。


 夏の思い出。絵日記や朝顔の観察日記みたいにわかりやすい絵はないけれど。夏の記憶を残したい。寒い冬には夏の暑さを懐かしみ、暑い夏には冬の寒さを思い出す。毎年経験しているはずなのに夏には慣れません。もちろん冬にも。


 人は弱い。だからこそいろいろ作る。クーラーや扇風機。日傘をさして表には水をまく。プールや海で泳ぎ、水を凍らせて体の中から冷やしていく。首や脇なんかの太い血管を冷やす。からんころん、パキパキ、シャリシャリ。アイスにかき氷。風鈴の音や水の流れる音で涼み、団扇に扇子でそよそよ。スイカが冷やされてる、回る風車、ヒグラシの鳴き声、すだれ、冷やし中華始めましたの看板やのぼり。夏をやり過ごす。


 弄ばれる王サ

 王のノなし升


 王様は弄ばれております。升というのは異国の入れ物です。入れ物自体にたいした価値はありません。米や酒や、そういった中身がいいのです。中身ノない升など意味がない。

 そんなことはない。いい入れ物がなければどうやって運ぶのか。

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