ペリドット

初夏野 菫

プロローグ

第1話 ベルシギス

 子供が4年に一度の夏に生まれる国、ベルシギス。

 その赤ん坊たちの中で12人だけが魔力を授けられて生まれてくる(通称ペリドット)。この国の魔法は、想像できる限り何でもありだ。そのため、生まれてくる子たちの中で最も想像力の高い子が魔力を授けられる。代々魔法使いの家系もあれば、突然普通の家系からポンッと生まれてくることもある。

 

 国王には、前国王が引退し魔力を失った時点で一番強い魔力を持つ者、つまり一番想像力の高い者がなれる。

 

 いくら想像力を与えられたからといって、最初から何でもできる訳ではない。魔法を教える学校が一つだけあるのだ。モノセロス学園。普通科と魔法科からなり、幼稚園から高校まで、つまり4〜18歳までの幼児、生徒がいる。


 魔法に関する法律では、生き物を殺したり、傷つけたりする魔法,人の心を操る魔法,不正に他人の物を奪う魔法が禁じられている。しかし、魔法を悪用すること全体も禁止されている。殺傷能力の高い魔法は高度なものなので、魔法使いの中でも特に実力のある者のみしか使えない。


 主人公レオ・ユルヴィルは、現在15歳で、今春高校一年生になる。国王の父親を持ち、次世代国王候補No.1だ。


 この物語は、魔力を授けられて生まれてきたペリドットの少年少女が国の平和を守ろうと日々精進する物語である。

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