第4話 自己紹介ーVer.ふぶきー
うぅ緊張するぅ
私は心のなかでつぶやいた。
お母さんに言われるがまま来てみたけど……。
はぁ。
完全に場違いだ。
「こちらに。」
そう言って私を誘導してくれる店員さんも、パリッとした衣装を着てるし、周りのお客さんも明らかにお金持ちの方々に見える。
うぅ、やっぱやめとけばよかった。
「こちらです。」
私はそんな後悔とともに、相席の御相手が待つ席に到着した。
できれば女の子、それがだめでも優しくてあんまこっちの事情にグイグイこない人でお願いします。
私はそう祈りながら目を開けた。
「うわぁ…………」
それは多分相手方が上げた声だろう。
「失礼します。」
私は焦る気持ちを抑えて席につく。
ふぅ、まずは深呼吸深呼吸。焦ったらそこで試合終了よ私。
大きく息を吸った私はお母さんに言われた通り、自己紹介を始めた、
「
うぅなんとか言い切ったぁ。
私は自分で自分を褒める。
昔っからコミュ障で、感情が読みにくいって言われる私には、自己紹介一つもハードルが高いのだ。
「ふぶきさんですね。俺は
相手方はなれているようで、スラスラと自己紹介をしてくれた。
うわぁ、私と同い年なのにこういうのなれてるんだぁ。
お相手の方の顔は言っちゃ悪いけど普通だった。
飛び抜けてイケメンでも、ブサイクでもない。
特徴があるとすれば、奥二重のまぶたと真っ黒な髪だろうか。
規制がゆるい大学生で、染めてないのは逆に珍しい。
第一印象は、真面目そうだなぁって感じ。
女の人といい人止まりになっちゃいそうな雰囲気。
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