第3話 自己紹介ーVer.しゅんすけー
「緊張するな……。」
渡された日の夜。
こんなのは早めにやったほうがいいと、早速来てみたのだけれど…。
「明らか場違いな気が…。」
お店の内装は黒と金を基調としたオシャレな感じで、俺以外に座っている人たちも心做しか金持ちに見えてくる。
「相席のご相手を連れてきますって………とにかく女の子ならいいな。」
美少女との相席を夢見てきたのだけれど、ここはただの相席バー。
相手が異性とも限らないのだ。
ハゲ頭の中年男性とかでも、それはそれで話せそうかもと思いながら俺は水を飲んだ。
ブラック社畜トークとかちょっと聞いてみたい。
「こちらです。」
水を全部飲みきったとほぼ同時に、店員さんが戻ってきた。
「うわぁ………」
とんでもない美少女とともに。
俺はそのあまりの可愛さに声を漏らしてしまった。
「失礼します。」
と、俺の対面に座ったのはまさに女神。
水色がかった銀髪と少し大きめな背、雪のように真っ白な肌とありえないほどに整った顔。
まさに天界より舞い降りた女神。
俺は生まれてこの方こんな美女を見たことがない…………。
いや、なんかこんな人の話を聞いたことがあるような……。
「
ゆっくり落ち着いて、全くの緊張を見せずに言い切るふぶきさん。
その声は澄み切った湧水のように玲瓏なのだけど…。
今、鏡上短大って言ったよね?
やっぱりか。俺は直接見たことないけど、うちの短大の同学年に氷の女神がいるって橋本から聞いたことがある。
銀髪と高めの背に、クールさ。
うん、間違いない。
ふぶきさんが氷の女神だ。
「ふぶきさんですね。俺は
ふぅ、なんとか自己紹介は乗り切った。
このお店、ただ相席させるだけで、その後のことは完全にご自由にどうぞだからな。
どうすればいいかわっかんね……。
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