破壊の使徒-歪んだ因果と歪められた世界

第15話 ブレイクスルー

「チィ！邪魔だなお前！」

「中々攻撃も当たりませんね…。爆発させても守ってくるし…。」

「まだまだ気を抜いちゃダメよ！アイツらちっとも消耗してない！」

「こうなったらアレを使うしかない！」

「応援が来るまで持ちこたえるぞ！」

そう言うと奴らは固まり始めた。

「何をする気ですかね。」

「恐らく、複合させるつもりだと思います。」

「複合？スキルや魔法の？」

「はい、レイシン様のスキルは破壊式ですが、魔法は習得していますか？」

「え…いや、分かんないっす。多分ないと思いますが…。」

「あの人たちはそれぞれ何か魔法の適性があるので、そのそれぞれの属性を組み合わせ、既知のことから未知の物まで。新しく魔法を作る事ができます。」

つまり、オリジナルが出尽くすまでずっと量産されるって事か…。

「行くぞ！」

「「おう！」」

「「「『複合：焔：轟』！！」」」

瞬間。物凄い音と共に爆発が起こる。

「お前らへの仕返しだ！受け取れ！」

「あの時の報復だぁ！」

「ここでお前を倒せば、俺たちは安心して暮らせるんだよ！」

戯言を…。

「この程度で調子に乗るなよ？」

「『復讐者の障壁』。間に合って良かったです。」

こっちには火力重視の人間と攻守一体のお嬢様がいる。安定しているからかなり強力である。

「じゃあ惨い全体攻撃のやつ使ってやるよ。『破壊式：三式：圧壊』。」

これは至ってシンプルかつ一番グロい。確かに、シンプルさでいったら拘壊に負ける。だがこれは圧壊したあとのその姿がちょっと……。まぁ個人的な感想であって拘壊のほうがグロいと思う人はいると思うが…。

上から物が落ちてくるのではなく、重力がそこだけ対象に追尾して行く感じ。ちなみに10秒ごとに二倍になるよ♪

これでとりあえず押さえ付ける。ちなみに最高でも15分しか持たないからそれまで相手が耐えきるか、それとも俺を殺して能力を消すか。このどちらかの方法を取らなければ止める事はできない。

「これでまずは……な。」

段々ゲートキーパーの体が陥没していく。

「GUAAAAAAAAAAAARUUUURAAAAAAAAA!!!!!!!!!!!!!!」

「さっさとクタバレ！二回目だ！特と味わえ！『破壊式：三式：圧壊』！」

そう、この圧壊。二重にでも三重にでもできる。つまり、今は2×2で4倍の重力が大きくなりながらアイツを潰していってる。

「まずいっ！止めるぞ！」

「どうやってだ！」

「アイツの体力と身体を強化すれば良いんじゃないか！」

「とりあえずやってみるわよ！」

そういってバフを掛けていくが……。アホな奴らだな。

「『破壊式：三式：圧壊』。」

「『破壊式：三式：圧壊』。」

「『破壊式：三式：圧壊』。」

こうやってしまえばもう。

グチャ。

ですよね〜。うん。あんだけ重複させて使ったし、当然でしょ。まぁ、それだけ強かったんだろうけど、これは能力の強さが招いた事って事で。

「クソッ！奴らにあの杖が渡ったら！」

「ここで絶対に食い止めるぞ！」

「応援があと少しでくる！それまで持ちこたえるよ！」

「「「あぁ！」」」

くひひ。よく頑張ってるなぁ。じゃあここで悪役っぽい事いってみようかな？きっとお嬢様も乗ってくれると信じて。

「さぁて、お前らの体力が先か」

「貴方達の増援か」

「「どちらが先かな（でしょうね）？」」

やっっっっっっったぁぁぁぁぁぁ！乗ってくれタァァァァァァァ！