(二)

 彼、十三里徹と私とは、そもそも渋谷の神南学院大学に通っていた頃からの付き合いだった。最初に会ったのはテニスサークルに入ったときだ。同じ学年で、サークルの新勧コンパの席で初めて会った。

 五月の新歓合宿で、彼に告白された。サークル内ではお調子者だった彼を、私はあまり好きではなかったので、そのときは断った。

 でも彼は諦めていなかった。夏のインターカレッジ杯のための合宿のときに、再び彼から告白された。


(続く)

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る