そのタイトルにふさわしく、主人公(語り部)たちは共通項に乏しく、どこで出会ったのか、どうやって仲間になったのかもわかりません。
そんな彼らの馴れ初めや旅の経緯が読み手側は気になってしまうのですが、しかし、彼らには「互いを詮索しない」という暗黙の了解があり、決定的な話を持ち出さないのです。
それなのに、たしかな絆を感じる彼らを、何故か応援したくなる!(個人的には萩野と近の絡みが特にアツくて、バディ感が最高です)
本作の一章は、身の上も事情も異なる彼らがこれから互いのことを知っていくのではないかと、そんな長大な物語を予感させる、序章なのだと、わたしは感じました。
これから萩野たちがどうなっていくのか楽しみです。