ちいさな手をにぎるとき
ぽつねんの竜
ちいさな手をにぎるとき
ママは何でもしっている。
でも、ボクのことは何も知らない。
絵本に載っていないし、マンガにも出てこないんだって。
だって、あなたと初めて出会ったのよ。
だからこれからあなたを知るの。
そう言っていつも、そばに居てくれる。
だから、ママは何でも知っている。
だから、ボクはママが好き。
ママは何でも知っている。
でも、ボクのことは何も知らない。
人に聞いても、テレビにも出てこないんだって。
だって、あなたと初めて出会ったのよ。
だからこれからあなたを知るの。
そう言っていつも、たくさん遊んでくれる。
だから、ママは何でも知っている。
だから、ボクはママが好き。
パパは何でも知っている。
でも、ワタシのことは何も知らない。
新聞にも、雑誌にも載ってないんだって。
だって、あなたと初めて出会ったんだよ。
だからこれからあなたを知る。
そう言っていつも、たくさんお話してくれる。
だから、パパはなんでも知っている。
だから、ワタシはパパが好き。
パパは何でも知っている。
でも、ワタシのことは何も知らない。
辞書に載ってないし、調べても出てこないんだって。
だからこれからあなたを知る。
そう言っていつも、手をつないでお散歩してくれる。
だから、パパはなんでも知っている。
だから、ワタシはパパが好き。
ちいさな手をにぎるとき ぽつねんの竜 @tara3po
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます