号泣

「嫌ですぅー!!こんなの生き地獄です!」


結衣が本当に涙を出してベットをバンバン叩きながら泣いている


「1週間弱だから、な?」


「長すぎます!そんなにお兄様と会えないなんて結衣死んでしまいますっ!」


はぁ〜どうしたものか


なんでこんなことになっているかっていうと


今日の授業で修学旅行の話があって俺も修学旅行のことを忘れていたので結衣に言うことになったわけだが、


「むぅ〜お兄様ぁぁあー」


結衣のベットに座っている俺に少し睨みつけて四足歩行で飛びついてくる


「こらっ、結衣っ」


離そうとしても完全にホールドされている


「もっぅ、ひぐっ、行ってしまうならお兄様を離しません〜」


「行くの2ヶ月後なんだけど、くっつけるか?」


「はいっ!お兄様のならいくらでもネチョネチョにくっつけれます!えへへぇひくっ」


泣きながら笑っている結衣も可愛いけど一言言うなら離して欲しいかなぁ


それから1時間ほどひっつかれた

いや、ひっついてもらった


「ぷにぷに 」


やっと泣き終えて俺はそれまでずっと結衣のほっぺたをぷにぷにと指で押していた


「むにゅーーー」

結衣はその効果音的なもので声を出している


そうしていたら結衣が急に口を開ける


「お兄様のケチです、結衣もお兄様の修学旅行に連れて行って「ほら、これがうちのエロい妹だぜ、おやおやおまえたちにはやらんぞこの変態妹は俺のだからな」と言ってゆいを辱めていればいいんです」


ほんとにしたろっかなと思ったけど俺は史上最強の唯一無二のチキンなので絶対無理、てかこれ倫理的な問題だからね?


「なんだよそれ」


はぁー、可愛いけど思考が追いついていけない、よくもまぁそんな変態脳になれるわ


「とにかく、我慢しろよ」


「むっーはーい」

涙あとの目の周りを赤くしてしょうがなく返事をした

俺は赤ん坊を慰めているのか?

あんた、中三でしょうに.....まぁ可愛いから許す


「お兄ちゃん腹減ってきたわ」

…だからなんか買いに行こう?と言おうとしたら

「わかりましたっ結衣が愛情たっぷりに作ってきますね!」


まぁなんとも気持ちの切り替えが早いことで


すると結衣がすぐに出ていった

ここ、結衣の部屋なんだけど、無意識に自分の腹に俺を残して行くところやっぱり結衣だな

仲良しじゃなかったら今頃入らないで気持ち悪い

とか言われてそうだ....


それにしても......

首を横に一周させる


ベットから見てどこを見ても俺の顔が見えるようになっている

もちろん

上を見ると俺の笑っている写真が...気持ち悪っ

あぁこれは俺が気持ち悪いって意味ね


まぁ結衣も大概だけど


結衣は寝相がいいのか、いっつもベットはシワひとつないピシッとしたベットだから寝がいがある


「ばたんっ」と結衣に断りを入れて寝転ぶ

怒られても「こんなに綺麗なのが悪いんだろ?」って逆ギレしたら「お兄様に怒られたっ」って嬉しがりそうだからまぁ対応策はそれで行こう


はぁ....毎日これで寝れるって最高だよなぁ

さっきも言ったが寝相がいいのは結衣だけで俺は悪い

いびきとかは無いらしい(by結衣)のだけど起きたらいっつもベットが乱れている

結衣が変態になる前は上の服をいつのまにか脱いでいたこともある

まぁこれは寝相が悪いのか分からないが

髪はアニメみたいにぼさぼさになって跳ねまくっている


「はぁーー」

疲れが取れるー

お店とかのベットに寝転がったら気持ちいいのと一緒で結衣のもそれと同じくらい気持ちいい

しかもお店のと違っていい匂いだしお花というかふわふわとした思わず嗅いでしまう匂いだ


同じ年齢の同じ家に住んでるのに....俺もこんな匂いに包まれたい.....


「お兄....様、お兄様、起きてください」


いつものようにうぅーという様子はなく

はっと起きてしまう


「あれ、俺寝てた?」


「はい、しっかりと...それにしても結衣のベットで寝てもらえるなんて、うふふ今日は捗りますね」


少し首を横にするとエプロン姿の結衣が立っていた


すると結衣が腰を曲げて俺に顔を近づけて

「お兄様〜んーーん」

何故か唇をんーと尖らしてくる


「しないしない」


俺はパーの手で優しく結衣の頬を押した


「あんっ、お兄様のいけずです」


「いけずで結構だ」


結衣がぷくっと腹を膨らました別の意味で口を尖らしている


「それにしてもお腹減ったわ、ご飯できてる?」


「そうでした、できてますよ!」


「おっけ、ありがとうな」


感謝の印として結衣の頭を撫でてからリビングに行く


「うへへ、お兄様ぁー」


今日も絶好調なようでなにより


それから結衣曰く、俺と思って優しく揉んだハンバーグと名乗った物を夜ご飯として食べた訳だが、安定の結衣の美味しいハンバーグだった


結衣がいなかったら今頃コンビニ飯だらけだっかもしれない、そう思うと結衣に感謝しなければならないと思いながらデザートのアイスをパクッと小さい口で食べている結衣を見る

目が合うとニコッとしてくれる


あぁなんとも.......可愛い














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