第3話
これは、5ヶ月前のことだった。
母のお葬式が終わって、私は今みたいに、ベランダに行った。
ただ、そのときは、お父さんと継母との喧嘩が原因ではない。
一人の時間を作りたかっただけ。お父さんに私が泣いてる姿を見せたくなかった。心配かけたくなかった。これ以上悲しませたくなかった。
親は、1年前離婚はしたけど、お父さんがお母さんをまだ愛していた。知奈と付き合っていたけどお母さんの方をまだ愛していた。
お母さんが亡くなって、私みたいにきっと悲しい。
とりあえず、その日、お母さんが亡くなったことを信じたくなかった。
でも、現実なのはわかっていた。
だから、胸が苦しかった。喉が乾いてて、水を飲んでも収まらない。曲を聞いても同じ。
私が、携帯を見った。気がついたら、水1滴落ちてしまった。
それは雨ではなく、私の涙だった。
次々と流れてきて止められなかった。
泣き声も一緒に。
「「空を見たら、人が落ち着くだよ」」
というお母さんの言葉を思い出した。
だからその日、空を見上げた。
珍しく、星がたくさん飾ってて、流れ星もたくさん落ちている。
赤、青、緑、ピンクなどの色の流れ星。
綺麗で、心を温まる。
そういえば、その日、願いをした。
愛する人たちを守る力をもらいますように。
現代に戻って、私は、息を整える。
夫婦喧嘩が、なくなってる。
その全く違う状況の中で、急に気づいたことがある。
背中に、電気が走ってるみたい。
驚き?恐怖?
わからないけど
あいが言ってた空、もしかして私が。。。
「冬木、もう終わったし、入っていいよ。」
お父さんが、窓開けると同時に言った。
「あ、はい」
私は、ヘッドホンをはずし、立ち上がった。
そして、中に入る。
喧嘩が終わったきかっけは、知奈が出ていたから。
明日、きっと帰ってくるけどね。
「ピザ食べに行こうか」
お父さんが、笑顔で言う。
私はその後着替えて、携帯がベランダに忘れたことに気づく。
しまった!絶対0パーになってる。
と、思っても携帯をつけてみる。
そしたら、
「え?!」
充電もしてないのに、100パー。
可笑しい。。。
「冬木、早くしてや。」
「もう、行くところ。」
まあ、いいか。100パーラッキー。
そう思ってお父さんと出ていく。
「ごめんね。冬木まで喧嘩に巻き込まれて。」
お父さんが謝る。
「大丈夫だよ。パパ。」
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その後、とてもおいしいピザをいただきました。
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