DeFi戦記シーズン2 魔界と戦っているつもりが国家と戦っていた

@hibiky133

DeFi戦記シーズン2-10(終) SF脳を発揮していく ~お金に色があるならば~

①クリプトは不正に使いやすいのか?


現金商売の世界ではお金に色はありません。


ボロボロのお札だろうが新札だろうが変わりませんし、それがどのようなルートから来たものかも一切関係ありません。 そもそも辿りようがないので。


さて、わたし達が使うブロックチェーン技術は不正に使いやすいといった批判をよく受けます。 しかし実際は現金の方がよほど不正に使いやすいです。


explorer監視員の私たちはガチれば1アドレスのあらゆる行動を追跡可能な事をよく知っています。


現金は頑張って追っても人間同士の繋がりだとか証言や裏帳簿から追跡しなければならないでしょう、間に無関係の他者をうまく挟んでしまったり記録を残さなければかなり追跡は難しくなります。


そのため物理的に重たくして難しくするために大きい額のお札を無くしていくという流れも起こりつつあります。


しかし将来的にはそんな面倒なことをする必要は無くなります、ブロックチェーン技術を使えばどこから来たお金かは何もかも分かるのですから。

それが生まれた瞬間すらわかってしまいます。


②ブロックチェーンは自由への切符か、滅びへの案内人か


つまるところ、わたし達が使っているコインは色がついているのです。よいお金と悪いお金の区別が判断可能です。


ミキシングサービスなどもありますが、そもそもそこから出てきたのは全部アウトと見なしてしまえば効果がなくなります。


例えばデジタル円とウォレットKYCが通常の世界になった場合、もはや私たちの行動は何もかもすべて国家の監視下に置かれるでしょう。


アドレスからの入出金やアクセス履歴が全て見られてどこにアクセスしてどうしてどうなったからどういう人物だと信用スコアがつけられて、それによって振り分けられる世界の始まりです。


すべての人々に口座を与えるはずだった技術は、すべての人々をスコアリングし不適格な人物を弾くシステムに早変わりです。


犯罪係数300、エリミネーター起動します。それよりもっと手っ取り早いですね。


世界の行く末は優れた民族を掲げた第二次世界大戦の頃と大差なかったのです。


このような状態を許してはいけないと、そう感じますが、

しかし、わたし達はまた同時に知っています。止めようがないと。


端的に言えば困らないからです。


自分さえ消されないポジションをキープしているなら、むしろその方がよい。


こう考える人の方が恐らく多い。


危険人物はデトネーターで消える社会の方がよい、クリプト界隈に居て、最初のスタンスからいつの間にか変わってしまった人たちは、つまりそういうことです…。


バイナンスはクリプト、いや人々の盾でした。


それが今、攻撃されています。


規制賛同派がどういうポジションを既に持っているかを見ながら、ポジトークを見つめなおしてみましょう。


一見優しく社会的に正しい意見は、自己防衛に邪魔な奴を消してしまうことへの賛同かもしれません。


この世界は詰まってしまった。


家畜の安寧、進撃のTITAN。


③クリプトは最強の国家への武器であるが、あくまで武器でしかない


ビットコインは無敵です。


言うまでもなく。


しかし扱う人間が無敵ではない、最大の脆弱性はユーザーです。

一方で無敵で殴ってくるビットコインを放っておくと、国家は国民に自由を与えてしまいます。


すぐゴミになる紙幣を使わせて、限られた選択肢だけを与えてコントロール下に置き続ける権利を奪われてしまいます。


そのような事を国家が許すはずがないのです。


しかし、ビットコインは倒せない。だからその周りを攻撃する。


そして我々が全員屈してしまい、ビットコインが国家のものになってしまえば、むしろ先ほどのように最高に使い勝手の良いディストピア構築ツールに早変わりするでしょう。


ETF承認でBTCが上がるのであれば、アメリカ国民がBTCを沢山持ってからETF承認するかもよ?と言うことで簡単に全世界からお金を巻き上げることが出来るでしょう、大変合法的に。


最強の武器は持ち手が変わったら最悪の武器になりました。


④遺憾ながら一度終わらなければ始まらない


結局のところ私たちは、ポジション構築してしまえば事が起こるまで変革するメリットを感じません。


その行く末がどんなに酷いものであろうと、事が起こり実際に自身に危害が加わるその時まで。


この世界線の更なる先は当然、人間の改造になるでしょう。

倫理?そんなもの迫る滅びの前ではdogeにでも食わせておけという奴です。


悲しいかな、それがこの世の本質です。dogeより時価総額が安ければ文句を言う権利もない。


優秀でなければ生き残れない、ならば少しでも優秀な人間を作らなければならない。


親心が招く当然のことです。


特に善悪どうこう言う気もありません。ただただそうなるだけでしょう。


それに対して抵抗がある人は当然出るでしょうし、全くない人も居るでしょう。


そして苦境に至っている人々程、これに手を出しやすい…。


一発逆転の切り札、ばれずに使えるなら…?


そしてそういった新しい人たちが既存のポジションを構築した人たちをハイスペックで脅かすなら、既得権益も同じことになんらかの正義を新しくつけて手を出すか、或いは殲滅しようとするでしょう。


ガチの総力戦です。


相手は人間じゃないとお互いに思っていますから、人類は初めて非人類との総力戦争を経験する。


この時初めて、やっとどうしてこうなったと気づくわけです。


⑤オラこんな世界線嫌だ!


突然ですが、実は未来から来たんです。


こうなってしまったのでジョンタイターの友達の友達に頼んでここまできました。


BTCを破壊してください、このままでは世界が終わってしまいます。


世界線を変えようと285回チャレンジしましたが、そろそろ鬱病の診断を貰った方が早い気がしてきました。


どうしようもないこともある…?


いやそれでも、神様、もしいるならばどうか人々をお守りください。


ひびき


※この物語はフィクションであり、登場する人物、団体は現実と一切関係ありません。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

DeFi戦記シーズン2 魔界と戦っているつもりが国家と戦っていた @hibiky133

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る