エピローグ

「サティさーん、薬草の納品クエストが終わりましたよ」

「アルトさんお疲れ様です。いつも面倒な依頼をやってくれて助かります」


 

 四天王選抜試験を途中辞退した俺はローグタウンで冒険者に戻っていた。あくまで有名になったのは魔物達の間というだけであり、ここに住む人たちの反応は変わっていないこともあり大きな変化はあまりない。てか、四天王選抜試験のことだってここの連中は知らないだろう。

 そして、試験が終わったこともありサティさんもここに戻ってきてくれている。



「アルト兄!! モナとブラッディクロスが変な魔剣を見つけたから鑑定してほしいって」

「あー、わかったよ。今行くっての」



 アリシアの呼ぶ声に俺はげんなりしながら声をかける。絶対厄介な案件だろ……アリシア達もここに戻ってきて、今は冒険者として生活をしている。

 王様達も、魔王たちとの同盟を進めているためみんなに休暇を出したのだ。



「うふふ、相変わらず仲がいいですね。でも、あんまり仲良くし過ぎてちゃダメですからね」

「わかってますよ、俺の一番はサティさんです」

「「ちっ!!」」


 だけど、変わったものもある。それは俺とサティさんの関係である。ちょっといちゃつくと周囲の冒険者から殺気を感じる。

 あと無表情なアリシアがこわい。



「えへへ、じゃあ、仕事が終わったらグレイさんの店でみんなで飲みましょう。楽しみです」

「はい、厄介事を解決したら先に始めてますね。ではまた後で」



 ジャンヌの襲来で壊れた店の修理が終わったこともあり、今日は常連限定で飲み会をしようと言う話になったのだ。彼女の店の様にいつかの日か人と魔物が一緒に食事をするのが当たり前になるといいなと思う。

 そして、そのころには俺とサティさんが結婚したりしてな……にやけながらサティさんを見ようと振り返ると目が合った。

 その顔は鑑定スキルを使わなくてもわかるくらい幸せそうだった。


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これにてひとまず完結です。

個人的に王都の話やデスリッチとジャンヌの話などまだまだ書きたいことはあるので、時々短編などを投稿すると思います。


お付き合いくださいありがとうございました!!


パッド♪パッド♪ スライムパッド♪

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