第2話 毎日の日課




鷲尾壮太、IT企業〇年目の平社員である。





最近は鬼のように忙しいので

昼休みはコンビニおにぎりをお茶で流し込んで

そのまま、机の上で寝るようにしている、ギリギリまで寝て体力を回復しないと



机の横の同僚がチャラチャラと

会話に花を咲かせているのが聞こえてくる。



なんでも新しく入った『咲宮』とかいう子が、とても美人で可愛いとかなんとか

胸も大きくて誘いてー

などと言っている。

ここの席は端の方だから聞こえないと思うがセクハラだぞそれ



うーん眠れない

スマホを見る、まだ時間あるな・・・

せっかくだからこっそりソシャゲを進めるか。

家帰るとそのまま寝て、忘れる可能性あるし




俺はアプリのアイコンをタッチして、迷宮メイズを立ち上げる。




迷宮は、某国民的RPGの双六城に近い仕様だ。

ルーレットを回して、出た数だけマスを進めて、迷宮の階層を進む。

一日回すことが出来るルーレットの回数は3回だ。




(良い目出ろよ・・・)





祈りながらスマホのボタンをタッチする。

ちなみにキャラクターが瀕死になって、

24時間以内に『TAP(蘇生)』がおこなわれない場合

3日間、ゲームをプレーできない罰則をくらう。




戦闘マス・・・




え、敵の数多い・・・

ヤバいヤバい・・・




死・・・




あーーー!!!

声を出さないように小さく悲鳴をあげる。



これで次にプレーできるのは、3日後となってしまった。

スマホ2台持ちすればいいって?

『おーきに』さんの悲劇を目の当たりにした身にとっては、到底 気が進まなかった。





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