第3話 思い込みが激しい護衛



 私にめろめろになる男性は数多く存在するけれど、でも特にやばいのが三人いるのよね。


 それが、さっき遭遇した英雄騎士と後二人だ。


 正直かれよりやっかいなのが、後の二人。


 こそこそしながら城を脱走しようとする私の前に現れたのは、幼馴染の男性。


 私の護衛。


「クリス! カードゲームしようぜ。前に勝ったのは譲ってやっただけなんだからな」


 護衛で私を守るするために、私を探しに来た.

 というわけでもないらしい。

 

 ただ私と遊びたいから探し回っていたようだ。


 気持ちはわかるけどね。


 私のいる国は非情に治安が安定しているから、他国と比べると犯罪発生率がかなり下がるし。


 でも、それは護衛としてどうなの?


「クリス! 俺と二人で遊ぶのは嫌なのか? そんなのありえないよな! だって俺達は子供の頃から仲良しなんだし!」


 この護衛の最大の欠点は思い込みが激しい事。


 自分が良いと思っている事は、相手も良いと思っている。


 みたいな思考だから、日常生活が困る。


 彼からは、長々と遊びの話をされたけれど、必殺「あっあそこになんか変な物がとんでるわ!」で振りきって逃げた。


 単純でよかった。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る