王女の身代わりとして育てられてきた私は、助けてくれた騎士団に恩を返して幸せになる。

仲仁へび(旧:離久)

第1話 救出



 何もない部屋。

 勉強道具しかない部屋。

 そこは私の私室だ。

 そんな部屋に、鎧を着た騎士達がやってきた。


「この少女が報告に会った例の子か。可愛そうに」


 先ほどから部屋の外がうるさかったから、何事だろうと思っていたけれど。

 変な人達がお城の中に入ってきている。

 本当に何事だろう。


「もう大丈夫だ」


 けれど怯える私に、その騎士は優しく笑って手を差し伸べた。


「もう君は自由だよ」


 その瞬間私は、王女の身代わりとしての生活から解放されたのだった。


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