第8話『戦場《いくさば》』
情報参謀と朔也くんは揃って俺たちに敬礼した。 あれだけ激しい戦闘をしたのに二人とも、ケガどころか息切れひとつしていない。 ……さすがだ!
情報参謀が佐奈ちゃんに……
「
「オフェンスに於いてのみですが……」と告げて、再び頭を下げた。
オフェンスのみ最強レベル? ……妙な言い方だ。 しかも、佐奈ちゃんだけに向けたメッセージのようだ。
……!
そうか!
オフェンス……『攻撃』のみなら最強だが、ディフェンス『防御』……つまり、佐奈ちゃんを護りながら戦うのは難しい……という事を、暗に伝えているんだ!
……佐奈ちゃんは、やはり頭の良い子だ。 情報参謀が伝えたかった事を瞬時に理解したようだ。
……佐奈ちゃんは目に涙を溜めながらも、殊勝に笑顔を作り、情報参謀に……
「……
……それと同時に、
それに気付いた朔也くんが、すかさず佐奈ちゃんに駆け寄り、ポケットからハンカチを取り出して、そっと差し出したではないか! ……俺がこの前ユイに言った言葉が聴こえてたのかな?
佐奈ちゃんは予想外の出来事に驚いていたが、朔也くんの優しい笑顔に
情報参謀は、佐奈ちゃんにリアルな
……俺は改めて情報参謀に感謝を伝えた
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