第18話 手鏡
……
良かったあ〜!
……しかし……
やっぱり、こんなに可愛らしい野華さんの手鏡に、むさ苦しいおっさんの顔を映すのはおこがましいなあ~(恥)
手鏡を返しながら……「野華さんも戻られましたか?」と聴くと……
「はい! 私は『株式会社アティロム』の
コホン……さて、何が起きたか、ユイに聴こう。
「ユイ……『戦闘終結』って、今回の戦闘は何だったんだ?」
「決まっておるだろう! 『
……またもや、何かややこしい作戦だなあ……。
『刀根 朔也』を現実に出現させて、それを奪い取る作戦……って事か。
「この前『
「……容易かったろうが!」
いやいやいや、随分かかったよ~! 執筆に、かれこれ5ヶ月くらいかかってるじゃん ←遅筆でスミマセン(←作者の声)
「……ま、まあ、今回は『仮想敵』とは言え、やぬしの脳内にしか存在しない者を実在させる……という、我が衛鬼兵団
……確かに、いつもなら突っ込む
……
………これ……
……すご〜く!
……や ば い じ ゃ ん !
俺たち会社員は無断欠勤になってるし、佐奈ちゃんは無断欠席になってんじゃん!更に、こんなに長い期間、佐奈ちゃんを連れだしていたら、未成年者略取で、俺たち逮捕されちゃうんじゃないの!?
「兄! 落ち着け。 ……
……な、なら良かった。
……何せ、ここには中学生と『見た目は未成年、中身は
……って事で……
さあ、ユイ~! 説明して貰おうか~
ユイは、野華さんがたった今、
「『軍事機密』だ」……と言って、横に座った野華さんにもたれかかった。
こいつ……面倒臭がってるな!
……野華さんだって疲れてるんだから、あんまり体重かけるなよ〜! この甘えん坊め! プンプン! ←ジェラシー
……仕方ない。 俺が、本件終了後に作戦参謀に聴いた、今回の大綱を以下に記す事とする。
***************
『刀根 朔也』という佐奈ちゃんの妄想彼氏を現実の者にする為には、次のプロセスが必要だった。
1、佐奈ちゃんの脳内から、『刀根 朔也』の妄想データをトレースする。
2、そのデータを、生物学的に一番近似している者に付与し、その者を一時的に『刀根 朔也』に変化させる。
3、複製可能な『システム』を構築し、完成し
4、複製された、純粋な『刀根 朔也』に、疑似的な『記憶』を搭載して、完全な『ヒト』と成す。
……以上。
……上記のプロセス1、2はスムーズに進み、生物学的に一番近似する、俺『
……確かに、この時点で、俺は自分を『刀根 朔也』と名乗っていたっけ。
ところが作戦参謀によると、3の『複製可能なシステム』の構築が、
……その詳細は……また次回!
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